夢幻∞大のドリーミングメディア

素人だから言えることもある

アメリカ

力への幻想(強いアメリカと強い日本・2)

アルジェリア人質事件またもや、アルジェリアで人質事件が起こった。アルジェリア政府が言うのはいつも『テロリストとは交渉しない』の一点だけだ。テロリストは強力な武器を持って、弱者たちを誘拐する。「人命は尊重しなければならない」とは言うが、その…

強いアメリカと強い日本

脱原発はなぜ選挙の争点にならなかったかわずか1年9か月前に起きた東日本大震災と福島原発事故は私たち日本人に、大きな苦痛をもたらした。地震と原発が重なった時、これほどの被害が及ぶとは思いもしなかったはずだ。ところが、総選挙の争点にはならなか…

ショールーミングの先にあるもの

朝日新聞8月24日の記事で、ショールーミングという言葉を初めて知った。〈ショールーミング〉 消費者が店舗に出かけて商品を検討したあと、購入せずにネット通販で購入する行動で、米国での造語。実際の店舗がショールームのように利用されるため、こう呼ば…

いつでも見られる環境よりもいつでも学べる環境へ

見られる環境と学ぶ環境ブロゴスでこんな記事を読んだ。ユーザーが、いつでもほしい番組を見ることができると保証されることに慣れ、コンテンツを手元に所有する必要性がないと考えるようになると、環境は激変するだろう。ユーザーは自分の見たい番組を自分…

なぜ、日本のテレビは貧しくなったか(3)

今回は、日米のテレビの作り方の違いについて。今回のエントリーも、前回同様「テレビは余命7年」(指南役著/大和書房)から。アメリカのスポンサーは番組に口を出せないなぜ、日本のテレビは貧しくなったか(2) では、テレビ局は視聴者の方を向かず、スポンサ…

コンテンツを忘れたハードに未来はない

現在、テレビが売れないと家電会社が悩んでいる。3D化したり、インターネットを付けたりして色々と差別化しているが、客はそんなものを望んでいない。オーバースペックなハードより、観るに値するコンテンツが見たいのだ。家電会社は、テレビ局にもっと面白…

あなたは地デジ化が始まった原因をご存知ですか?

誰も原因を知らない「あなたは地デジ化が始まった原因をご存知ですか?」おそらく、そう聞かれたら、どんな答えが出るだろう。友達に聞いてみるといい。 社団法人デジタル放送推進協会のQ&Aにはこうある。Qなぜ地上放送のデジタル化を進めるのですか?Aテレ…

ジャック・バウアー的アメリカ正義論

ジャック・バウアーの正義私たちは、さまざまなルールに縛られている。人を殺してはいけないという刑法的ルールから、道路でつばを吐いてはいけないという社会道徳的ルールまで。一方、警察や検察のように、犯人を取り締まるために武器の携帯などの一部のル…

バイ・アメリカンの恐怖

どうやら、日本の景気はアメリカに左右されているらしい。アメリカの景気対策に「バイ・アメリカン」という言葉が入ると、日本の製造現場がたちどころに成り立たなくなるらしいのだ。もともと、大盤振る舞いしてくれる(貯金することを忘れて日本の商品を買っ…

「ソニーPS3撤退?」記事の日米メディア屈折度

今回のエントリーは、安倍元首相の「慰安婦責任」発言を取り上げた「メディアは屈折する」、PS3ゲーム「メタル・ギア・ソリッド4」の小島秀夫監督の「PS3ではMGS4を作れない」発言を取り上げた「メディアはやっぱり屈折する」の第3弾である。ソニー1000億円…

大量消費時代の終わり

ビッグスリー破綻が象徴する低賃金=低コストの幻想 Tech-onに「米ビッグスリー没落の教訓」というコラムがあった。著者は、藤野技術コンサルタントの藤野 清氏。 驚いたのは,当時既に米国の製造業の凋落の兆しを感じたことだ。我々の機械の米国におけるアフ…

テロリズムと神、幕僚長の奇妙な思想

ドラマ「ブラッディ・マンディ」を見ていると、テロリスト集団が神の名を名乗っていることに気づいた。人間を裁くには、神の力が必要と考えているのだろう。オウム真理教でも、ポアという名で人の生死を裁いていることを思い出す。イスラム教にしてもキリス…

ノーベル賞受賞者の嘆き〜40年前の「断絶の時代」を読む(2)

日本人のノーベル賞受賞者が相次いでいる。しかも、応用科学よりも基礎科学の分野である。受賞した理論はすでに何十年も前だというケースが多いのが不思議だ。最初のアイデアから考えるともっと長い。「断絶の時代」にはこんな文章がある。 今日、知識は速く…

マイクロソフトはヤフーの買収で何を狙う?(ホームサーバの戦い・第5章)

マイクロソフトのグーグルへの危機感 再び、マイクロソフトは、ヤフーの買収に動いているという。昨年の5月、僕は、「マイクロソフトがヤフーを買収する?」の中で僕は、こんなことを書いた。 それはマイクロソフトのGoogleに対する危機感としかいえない。飲…

アメリカ国内の次世代DVDはもう終わってる?(ホームサーバの戦い・第4章)

アメリカでレコーダーが売れない理由 日米のホームサーバの戦いを連載しているわけだが、アメリカ国内の事情を、日本国内からどれほど知ることができるのか、かつ正確に伝えることができるのか、はなはだ疑問であり、躊躇していた。そんな時、こんな情報があ…

マイクロソフト・ユニバーサルが「フォーマット戦争を継続させなければならなかった」理由と著作権問題(ホーム・サーバの戦い・第3章)

PC Watchの「元麻布春男の週刊PCホットライン・ジョブズ基調講演、MacBook Air以外の話題」にこんなことが書かれていた。 iTunes Movie Rentalsでもう1つ注目されるのは、米国の主要映画スタジオすべてが顔を揃えていることだ。日本のメーカーが主導するBlu-…

マイクロソフトの変心とコンテンツ配信の時代

CNET Japanの「ゲイツ氏が語る「ソフトウェアがすべての中心となる」未来像(後半)」において--Blu-rayに一本化するというWarner Bros. Entertainmentの動きは、HD DVDの終わりを意味するのでしょうか。だとすると、それはMicrosoftにとって何を意味するの…

ワーナーブルーレイ一本化とフォーマット戦争

AVウォッチによると米WarnerがBlu-rayに一本化。6月以降BDのみ発売−「消費者は明確にBDを選択した」というニュースがきた。 次世代光ディスクにおいて、Blu-ray DiscとHD DVDの2フォーマットを発売してきたWarner Bros. Entertainmentは4日(現地時間)、6月以…

今年のアメリカ年次改革要望書から

「著作権者たちのいらだち」で再び、「アメリカ年次改革要望書」を紹介したが、すでに今年の10月18日に最新の「年次改革要望書」が出ている。 まず「在日米国大使館」→「政策関連文書」→「経済・通商関連」→「規制改革」そこには2004年から2007年までの要望…

著作権者たちのいらだち

初音ミクと著作権 一連の初音ミク騒動を見ていると、「初音ミク」というコンテンツを収益源とするために、本来の著作者をよそに、周りの人間が争っているように見える。つまり、著作者の範囲が明確でないためだ。おそらく、この騒動はテレビでは起こらなかっ…

ケータイホームレス・さまよえる日本人論(4)

二枚のグラフと国の誇りこのグラフを見てもらいたい。これはサミュエル・ハチントンの「分断されるアメリカ」( 鈴木主税 (訳)/集英社)に掲げられた「国への誇りと神の重要性」と題されたグラフである。 日本の位置がかなり下であることにお気づきだろうか。…

映画盗撮防止法と国会質問

今日、8月30日より「 映画盗撮防止法」が施行される。これについては、すでに「著作権法の「非親告罪化」とアメリカ年次改革要望書」にこう触れた。 前項「オリジナルとメディア」で映画館盗撮防止法をとりあげたが、実はこの映画館盗撮防止法、国内の映画…

幸せになりたい(異文化文献録)

「ありがとうございました。幸せになります」(山口百恵「蒼い時」集英社)昔、こういって引退し、結婚した歌手がいた。彼女は幸福な結婚をしたという。「結婚は女の幸せ」という言葉もある。しかし、アメリカでは現在離婚率が50%に達しているという(NH…

愛とLOVEの不思議な関係 (異文化文献録)

「やっぱり恋愛ってあるのねえ。そういう恋愛って、映画とかそういうのだけで、実際にはないと思っていたの。もしあったら、怖いと思ってたわ。なんだか、自分がなくなっちゃうみたいで」(山田太一「想い出づくり」大和書房) 愛ってなんだろう。「愛」はも…

誰がアメリカに鈴をつけるか

8月15日の終戦記念日、テレビを見ていて、思わず想像してしまったことがある。NHKの「日本のこれから」、テーマは憲法第9条だ。護憲派は、憲法を変えると、アメリカの言いなりになるのではないかと恐れ、改憲派は、アメリカ製の憲法をやめて自主憲法を作りた…

パラマウントHD DVD単独化でやっぱり見えてきた米映画業界の戦略

CNET Japanのパラマウントとドリームワークス、HD DVDのみで作品を提供へなど、今日(8/21)のネットや新聞ではこのニュースが花盛りである。どうやら、HD DVD陣営はユニバーサル一社では保持できなくなってきたらしい。 本田雅一氏の記事「Blu-rayとHD DVDを…

本当に次世代DVD、華開くのか

もちろん、次世代DVDとはブルーレイとHD DVDのことである。もう発売しているではないかというが、DVDに比べるとそれほど売れているわけではない。前項「コピーワンス問題からほの見える日米のテレビと映画の立場」で論じた問題もようやく結論が出たようだが…

コピーワンス問題からほの見える日米のテレビと映画の立場

CNET Japan「番組のコピー、9回まで容認 デジタル放送審議会専門委」によると、 情報通信審議会(総務省の諮問機関)の専門委員会は12日、現在は1回しかできないデジタル放送のテレビ番組のコピーを9回まで可能にする制限緩和実施でほぼ一致した。とあ…

著作権法の「非親告罪化」とアメリカ年次改革要望書

前項「オリジナルとメディア」 で映画館盗撮防止法をとりあげたが、実はこの映画館盗撮防止法、国内の映画館や映画会社からの要望ではなくて、アメリカの要望だったという。それを知ったのはニュースサイトGIGAZINEの「著作権の非親告罪化やP2Pによる共有の…

グーグル包囲網がネットとテレビの融合を促進する

朝日の4/16日版「反グーグル包囲網 米メディアがライバルと提携」「グーグルは著作権者の収入源を奪っている」 マイクロソフトの顧問弁護士トーマス・ルービン氏は3月6日、米出版社協会での講演で、グーグルの「著作権保護への無頓着な態度」を痛烈に…