夢幻∞大のドリーミングメディア

素人だから言えることもある

ジャーナリズム

橋下ブームと言う相乗的なだれ現象

前項週刊朝日「橋下記事」検証を毎日「WaiWai」検証と比較するに、僕はこう書いた。「橋下市長の出自に関して、ほかの雑誌がすでに書いていることを理由に問題にはならないだろうと思い込み、自らチェックできませんでした。」という言葉は、他の週刊誌と同…

週刊朝日「橋下記事」検証を毎日「WaiWai」検証と比較する

昨日(11月13日)、朝日新聞出版ホームページに週刊朝日の事件についての検証が載っていた。(週刊朝日の橋下徹・大阪市長連載記事に関する「朝日新聞社報道と人権委員会」の見解等について(1) 、週刊朝日の橋下徹・大阪市長連載記事に関する「朝日新聞社報道と…

抜き書き週刊フジテレビ批評「メディアトラブルとジャーナリズムのあり方」

最近連続してマスメディアの事件が連発している。僕は、このエントリーで、読売新聞のiPS細胞移植問題を取り上げた読売新聞「iPS細胞心筋移植」誤報の原因および日本のメディアがなぜ誤報の問題よりも犯人叩きが大事なのか、橋下市長と週刊朝日の問題を取り…

ジャーナリズムの「素人発想」と「玄人実行」

調査報道と発表報道前項「なぜ、日本のマスメディアは裏取りが下手になったか」で、仮説を立てる者と裏取りをする者の分離が誤報を生むという話をした。地道な裏取りをするよりも、派手なスクープをしたい。本来なら、地道な裏取りがあってこそ、スクープが…

なぜ、日本のマスメディアは裏取りが下手になったか

今回は、尼崎変死事件の犯人の写真が堂々と間違えて報道されていたのだそうだ。まあ、警察の手配写真の「おい、小池」が貼ってあるのに誰も気が付かなかった国民でもある。おそらく、正面から堂々と相手の顔を見たことがない人がそろっているようだ。だって…

週刊朝日の謝罪〜ジャーナリズムは官僚主義と矛盾する

週刊朝日の謝罪はあったが10月19日朝日新聞朝刊38面に、こんな記事があった。 朝日新聞出版が「おわび」 週刊朝日の橋下市長連載で 朝日新聞出版は18日、同社が発行した「週刊朝日」10月26日号に掲載された橋下徹・大阪市長に関する連載記事「ハシシタ…

日本のメディアがなぜ誤報の問題よりも犯人叩きが大事なのか

記者クラブは官僚システム前項読売新聞「iPS細胞心筋移植」誤報の原因をただの森口氏叩きだと思ってはいけない。読売新聞とあろう大マスコミがこの程度の誘惑で陥落してしまう弱点を抱えていることこそ問題である。ところが、他のメディアはその弱点を問題に…

読売新聞「iPS細胞心筋移植」誤報の原因

山中伸弥氏のノーベル賞受賞の話題に持ちきりの今に起きた今回の読売新聞の誤報は、なぜか日本テレビの「バンキシャ!」の事件を思い出す。これは、岐阜県庁裏金誤報事件と呼ばれ、 2008年11月23日の放送で、建設業者の男が出演し、岐阜県の土木事務所が架空…

なぜ、日本のマスコミは、「空気を読む」のか

朝日新聞デジタルに【放送】日本のテレビ局はなぜ反原発の動きを報じ損ねたのか?という記事があった。著者はTBSの金平茂紀氏。興味深いのは、ニューヨーク・タイムズのマーティン・ファクラー東京支局長の言葉を引用していることだ。 〈私が12年間、日本で…

ジャーナリストの死とジャーナリズムの死

フリー・ジャーナリスト山本美香氏の死が報道された。ジャーナリストの戦地での死は何人目だろうか。なぜ、危険と分かっているのに危険な場所に近づくのか。山本美香氏は、かつてNHKの番組で、山本美香さんは「長崎県の雲仙普賢岳の噴火取材が大きな転機とな…

大いなる力には大いなる責任が伴う

映画「アメイジング・スパイダーマン」から映画「アメイジング・スパイダーマン」を見てきた。スパイダーマンシリーズを監督・キャストを変えて再起動(リプート)したものだという。映画上では表現されてはいないが、原作のアメコミ「スパイダーマン」と同じ…

「マジョリティ憑依」と週刊誌ジャーナリズム

週刊新潮・齋藤十一氏佐々木氏から、「みんなが」と勝手に「幻想の多数派」を代弁する人たちが増えている。/「マジョリティ憑依」が多すぎる - 夢幻∞大のドリーミングメディア http://bit.ly/M0uknO(https://twitter.com/sasakitoshinao/status/20942347591…

「マジョリティ憑依」が多すぎる

ひとつの事件が差別を作る最近のネットの一連の反応を見ていると、佐々木俊尚氏の言う「マイノリティ憑依」ではなく、いわば、逆の立場であるマジョリティからの発言が増えていると感じられる。「聖域を妄想する現象の結末」というブログでは、元はといえば…

自由報道協会とマイノリティ憑依

ジャーナリストの江川紹子氏が、自由報道協会を退会したそうだ。僕は、自由報道協会に何のイメージも持っていない。ただ、最近、佐々木俊尚氏の「当事者の時代」を読んだため、この<マイノリティ憑依>を説明するケースにふさわしいので取り上げてみる。ここ…

読者は感想を求めていない(映画から何を学ぶか・2)

感想を書かない理由前項「映画から何を学ぶか」で、僕は感想を書かないと書いた。普通のブロガーは、感想を書いている。読者が、感想を求めているときは、公開中のわずかな時期だ。1800円という映画料金に見合う映画かどうか評判を求めているときである。し…

朝日新聞は、今、何を考えているか・5(ホームサーバの戦い・第106章)

アサヒコム消滅1月18日、アサヒコムが朝日新聞デジタルに一本化された。ヘッドラインの見出しをクリックすると、いきなりログインページが出てくる。日経新聞のように、無料登録でいいのかと思って登録しようと思うと、結局クレジット情報が必要な購読契約ペ…

ブログ・ジャーナリズムは誕生するか(2)

パブリックジャーナリストとブログ・ジャーナリズム今回のエントリーは、ブログ・ジャーナリズムは誕生するかの続編。翼では、現在、片岡麻実氏の「パブリックジャーナリストはブロガーズネットワーク翼でよみがえるのか」について、議論されているが、そも…

検証なきメディアは価値がない(マスメディアは人から腐る・2)

ネット劣化は検証しない人が作る今回のエントリーは、久々にマスメディアは人から腐るの続き。このエントリーが、佐々木氏のツィートから始まったのと同様に、前項「佐々木氏のRTの誤解の構造」の印象から始めよう。この佐々木氏への反論は、リンク先も読ま…

佐々木氏のRTの誤解の構造

もともとは、こんなツィートだった。政治記者が報じない方が法案はまとまるのではないか、と。「政治不信拡大の共犯者に私たちはなってはいけない」と毎日新聞論説副委員長。おっしゃる通り。/通る法案、通らぬ法案=与良正男 http://j.mp/pNfNuFhttp://mob…

日本人の古層と空気

池田信夫氏の日本政治の「古層」を読んでいると、次の箇所があった。菅首相の極端な行き当たりばったりの行動は、こうした日本政治の「古層」が津波に洗い流されて露出したのかもしれない。きのうアゴラBOOKセミナーでも田原総一朗さんと意見が一致したこと…

善意の暴力(精神論はやめよう・2)

ひとつになるのは日本人か日本国家かフジテレビ「ひとつになろう日本」、日本テレビ「つながろうニッポン! 」など、新聞や週刊誌だけでない。テレビも局を上げて精神論が始まった。もちろん、出演するタレントに問題はない。彼らは純粋に善意で参加している…

精神論はやめよう

日本の未来を信じようACジャパンという穴埋めCMのお詫びで触れていた現在、ACジャパンでは、「東北地方太平洋沖地震」で被災された方々を応援する臨時キャンペーンCMを企画・制作中でございます。とある通り、現在、新しいCMが流れている。SMAPやサッカーの…

伝えるメディアとつなぐメディア

JBPRESSの「被災地の美談記事の作り方、教えます」によると、震災報道がいずれもパターン化されているという。新聞報道では、「本記」「雑感」「解説」が主なものだが、「本記」や「解説」はどうしたって、似たようなものになる。当然、一番、バラエティーに…

騒がれないと不安になる人たち・2

大桃・麻木不倫騒動と、沢尻・高城離婚騒動の共通点これは「騒がれないと不安になる人たち」の第二弾である。僕は、最近話題の大桃・麻木不倫騒動と、沢尻・高城離婚騒動にも共通な性格が見えてきた。彼らは常にメディアを中心にして回っている。普通なら事…

不信の時代

30代のひきこもりが70万人NHKクローズアップ現代で、「働くのがこわい 新たな“ひきこもり” 」という番組が放送された。内容紹介によると、“ひきこもり”の長期化、高年齢化が止まらない。去年内閣府が行った調査によると、ひきこもりの人は全国に70万人い…

朝日新聞は、今、何を考えているか・4(ホームサーバの戦い・第82章)

これは、「朝日新聞は、今、何を考えているか」シリーズの第4弾である。(朝日新聞は、今、何を考えているか 朝日新聞は、今、何を考えているか・2 朝日新聞は、今、何を考えているか・3 )朝日新聞も有料電子版を計画東洋経済オンラインにこんな記事があった…

マス・メディアの終焉(マス消滅元年・8)

他人のコンテンツで商売しているようやく、予約していた図書館から「グーグル秘録」を借りた。その中で、こんな文章が出てくる。ユーチューブはまったく利益が出ていなかったため、ライバル企業の幹部はグーグルの買収額への嘲笑を隠そうともしなかった。か…

ジャーナリズムはマス・メディアの特権ではない(マス消滅元年・6)

取材しなければジャーナリストになれない?「ジャーナリズムもマスから個人へ(マス消滅元年・5) 」で、問題になったのは、佐々木氏の取材方法であった。しかし、我々ブロガーにとって、このような取材方法、つまり、発表会や記者会見に取材するような方法に限…

ジャーナリズムもマスから個人へ(マス消滅元年・5)

コタツジャーナリズムorデータ・ジャーナリズム不思議な時代になったものだ。テレビで、トルネの自分のツィッターのタイムラインを見ている。昨日(12月17日)、その中で、フォローしているAV Watchなどで書いている本田雅一氏のツィッターがあった。で、誰か…

読者が賢くなると、マスコミがバカに見えてくる(マス消滅元年・3)

前項「マスから個人への動きは世界規模で起こっている(マス消滅元年・2) 」の最後に、新聞を比較する話を書いた。かつては、新聞を何紙も取る読者は、専門家を除いて大変少なかった。だが、インターネットによって、新聞の比較ができるようになった。すると…