夢幻∞大のドリーミングメディア

素人だから言えることもある

マス・メディア

ブロガーのスキル

ブロガーと記者 「ブログとニュース、この相反するもの」を書いたが、それでは記者とブロガーのスキルについても考えてみた。おそらく記者はスキルが必要だが、ブロガーにはスキルが必要ないと誤解している人もいるだろう。スキルがあるからこそ、ブログは続…

業界素人が3年半のブログで作った「知識のジャングル」

売りは素人 CNET Japanの読者は、ITのプロが多い。読者ブロガーも同様である。そうなると、どうしても話が高尚・難解になりすぎて、まるで大学の技術科の教授の集まりみたいになってくる。一方、僕はプロフィールで書いたように、IT業界にはまったく関係もな…

ブログとニュース、この相反するもの

2007年に僕は、「記事にコメント、是か非か」というエントリーを書いている。 日本においても、ポータルサイトは独自の取材を行わず、各新聞社、通信社の配信されたニュースを流している。もし新聞社のウェブサイトにコメント機能がついたらどうなるか?新聞…

iPadの「革命」「反革命」論争(ホームサーバの戦い・第57章)

なぜ「革命的」という言葉を使ったのか 前項「なぜ、iPadは革命的か(ホームサーバの戦い・第56章)」で、僕はわざわざ「革命的」という言葉を使った。もちろん、「コンピュータに慣れた人しかアクセスできないものがそうでない人もアクセスできるようになる…

マスメディアの「マス」が消えるとき

「電子書籍の衝撃」を読む CNET Japanのαブロガーの佐々木俊尚氏が「電子書籍の衝撃」という本を出した。発売は4月15日なので、まだ発売されていない。ところが、何と中身を読むことができるのだ。しかも110円で。4月7日から14日までディスカヴァーデジタル…

ホームサーバ化とマスメディア消滅(ホームサーバの戦い・第45章)

テレビとインターネット、そして総合雑誌はなぜ消えたのか 最近のテレビは、インターネットとつながっているものが多い。もともとは、パソコンのために引いたものをテレビで様々なコンテンツを楽しむために使われている。ここで注目していただきたいのは、イ…

一回、つぶれた方が良い

これは、αブロガーの佐々木俊尚氏の「2011年新聞・テレビ消滅」(文春新書)の言葉である。この本にはマスメディアへの嘆きが横溢している。 もっと単刀直入にいえば、こういうことだ。 「一回、つぶれた方が良いんじゃないの?」 業界人はいったん野に放たれて…

市橋容疑者が、整形手術などしなかったら(ワイドショー化する日本・6)

市橋容疑者はまだ逃げていたかもしれない。少なくとも、ワイドショーのネタとなるための材料にはなっていなかっただろう。視聴者をひきつける事件に事欠かないからである。 事件後2年半たって始めての目撃記事があったのは、11月4日のことだった。千葉県市川…

朝日の社説から相対的貧困率を考える

朝日新聞社説「15.7%の衝撃—貧困率が映す日本の危機」から 11月4日の朝日新聞に「15.7%の衝撃—貧困率が映す日本の危機」という社説があった。 日本の相対的貧困率は、07年調査ですでに15.7%だったと長妻昭厚労相が発表した。約6人に1人が「貧…

新聞は引用の仕方でこんなに変わる

赤旗の記事からOECDの雇用アウトルック(見通し)2009を読む 9月19日の赤旗にこんな記事があった。貧困層の8割 ワーキングプア/OECD 日本に警告 日本の労働者の貧困は、先進国のなかでも深刻な水準にある—経済協力開発機構(OECD)は2009年の雇用見通…

「先のことが考えられない人間」は希望のない人のことだった

「希望学」の一節から 「イチローと「希望学」」で、たまたま、東京大学社会科学研究所教授の玄田有史氏の「希望学」を引用した。 「幸福は持続することが求められるのに対し、希望は変革のために求められる」。「安心には結果が必要とされるが、希望には模…

知る権利の自己矛盾

官僚会見廃止と記者クラブ開放 平野官房長官による「事務次官による会見廃止」問題が、マス・メディアに大きく波紋を呼んでいる。本日(9/21)の毎日新聞には、 「私ども政権は、公務員の記者会見を原則として禁止する。事務次官等の定例記者会見は行わない」…

マス・メディアが報じない「記者クラブ」騒動

首相就任会見に出席できなかったフリージャーナリスト これは、「朝日ニュースター」のYoutube(現在削除)で、池田信夫氏の「「記者クラブ開放」の約束は嘘なのか - 池田信夫」からの孫引用である。貴重なのは、鳩山氏や小沢氏の映像がそこに残っていることだ…

情報通信法と民主党メディア改革

情報通信法とテレビ局 2009年8月11日の毎日新聞に、こんな記事が載っていた。通信・放送融合:番組制作に認定制 ネット規制は見送り−−総務省委 通信・放送の融合を議論している総務省の検討委員会(主査・長谷部恭男東大教授)は10日、地上波のテレビ、ラ…

メディアはすべてリッチからニッチへ

CNET Japanの記事「テレビの衰退がケータイの追い風に--元テレビ朝日プロデューサーが市場を分析」を読んで思ったことがある。あらゆるメディアはインターネットの荒波を受けて、変貌せざるを得なくなっている。その特徴を一言で言えば「リッチからニッチへ…

ニュースの価値を誰が判断するか

欧米の新聞は死んだ?日経ビジネスオンラインでこんな記事があった欧米の新聞は、既に死んでいる−元新聞記者が愛惜を込めて直視した業界の終焉− 世界第2位の富豪で米国人投資家であるウォーレン・バフェット氏は今春、新聞業界への投資を断念すると発言した…

「プロにお任せ」の時代は終わった

このタイトルを見て、カチンとくる人も多いと思う。人間は、ずぶの素人から、学び、訓練されてプロとなっていく。つまり、その道で第一人者となって、金を稼いでいくことが人生の目的だと思っている人が大多数だからだ。インターネットが受け手と送り手を逆…

朝日新聞が変わるか、CNET Japanが変わるか、ブログについて考える。

朝日新聞の事業継承記事 7月1日の朝日新聞に、朝日新聞がCNET Japanの事業継承について書かれていた。 朝日新聞社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:秋山 耿太郎)と、米メディア大手CBSのウェブ事業部門であるCBS Interactive(本社…

誤報は必ず繰り返される

バンキシャとインターネット インターネットが普及して感じたことは、情報を得ることが大変、簡便になったことだ。本来だったら、その知りたいことについて本を読み、専門家に会わなければ知れないことが、即座に知ることができる。テレビ局のリサーチ業務に…

ワイドショー化とは何か(ワイドショー化する日本・5)

ワイドショー化とは官僚主義(考えない人間)の蔓延今、日本中の人間は官僚主義が蔓延している。官僚主義とは、マートンによる「官僚制の逆機能」についての指摘は有名である。 規則万能(例:規則に無いから出来ないという杓子定規の対応)、責任回避・自己保…

小沢vs検察がいつの間にか小沢vsマスコミになってしまったわけ(ワイドショー化する日本・3)

民主党の小沢党首が「西松建設献金事件」で第一公設秘書が逮捕された件で、昨日の記者会見以来、連日検察側からの情報が流されている。小沢党首は黙ったままだ。メディアは、情報があれば報道せざるをえない。これでは、どうしても小沢党首の疑惑が深まるだ…

正義を振りかざすもの

映画「誰も守ってくれない」を見てきた。監督は、「踊る大捜査線」の君塚良一監督。プログラムの冒頭に、監督のメッセージがあった。いつから人間は、他者の痛みを感じないようになってしまったのでしょう。人の痛みを自分のことのように感じられなくて、人…

「マスコミが官僚を叩いたから官僚が殺された」

想像してはいけないこと これから書くことは、皆さん、想像してはいけないことだ。だが、想像してしまった。だから書く。「マスコミが官僚を叩いたから官僚が殺された」これは、マスコミにとって一番想像したくないことである。CNET Japanの読者ブロガーのエ…

マスコミと官僚、そして日本社会

前項「ブログ・ジャーナリズムは誕生するか」で学んだのは、本来、官僚主義を批判するべきマスコミ自身が、政治にすりより、官僚主義化する実態だった。もともと、内向きの思考を持っている日本人が自分の地位(既得権益)を守ることに必死になり、本来のジ…

ブログ・ジャーナリズムは誕生するか

ジャーナリストは盗用する? 「読売新聞「新聞が必要 90%」の謎」で、ITジャーナリストの小寺信良氏の記事を引用して、新聞記者がYouTubeを見て書いているという話を書いた。そして、小寺氏の 新聞記者というのは足で歩いてコメントを拾って歩くものじゃない…

考えること・考えないこと

前項「読売新聞「新聞が必要 90%」の謎」で明らかになったのは、考えない新聞記者が増えてきているという事実であった。「考える」というのは、集められた多くの素材をいったん、自分の頭の中に収め、その中から記者独自の熟成された文章を取り出すという行…

マスメディア・広告関係の皆さん、「日本にジャーナリズムが育たない理由」の反論お願いします!

前項「日本にジャーナリズムが育たない理由」は、本文にも引用しているとおり、「マスコミはなぜ「マスゴミ」と呼ばれるのか」(日隅一雄著/現代人文社)を自分なりにわかりやすくまとめたものです。ただ、ぼくは業界関係者ではなく、日本のマスコミの構造は、…

日本にジャーナリズムが育たない理由

報道しないニュースが多すぎる たとえば、今回の毎日新聞の「WaiWai」問題がそうだ。7月20日に「おわび」が載っただけで、他の新聞は上っ面をなぞっただけ。インターネットを持ってない読者には、何があったかすらもわからない。 ぼくのエントリーでもまと…

捏造はなぜ止まらない?

テレビの演出が捏造に変わるとき 「ねつ造の心理?退屈が怖い」でぼくは、今野勉氏の書いた「テレビの嘘を見破る」(新潮選書) を引用した。ある釣り好きな作家が、某国の幻の魚に挑むつり紀行番組です。幻の魚といわれるだけであって、なかなか釣れません。滞…

毎日新聞の「WaiWai」騒動は、新聞の「あるある大事典」2(佐々木氏のエントリーを分析する)

CNET Japanのαブロガー、元毎日新聞記者の佐々木俊尚氏のエントリー「毎日新聞社内で何が起きているのか(上)」が載っていた。そこで、毎日新聞の「WaiWai」騒動は、新聞の「あるある大事典」に続いて、再び「あるある大事典Ⅱ調査報告書」と比較してみた。…