夢幻∞大のドリーミングメディア

素人だから言えることもある

任天堂

E3で明確になったゲーム機の未来(ホームサーバの戦い・第122章)

宮本茂氏が語った「テレビからの自立」現在、ロサンゼルスでE3(Electronic Entertainment Expo)が開かれている。任天堂、マイクロソフト、ソニーのそれぞれのカンファレンスが開かれたが、そのうち任天堂の宮本茂氏の発言に注目した。Wii Uの開発が始まった…

ゲームもテレビも未完成の時代(ホームサーバの戦い・第109章)

パッケージからダウンロードへFF13の続編「FF13-2」は、本編FF13のパッケージ売り切り方式と違って、結末はDLC(ダウンロードコンテンツ)へと変わった。そういえば、FF13からPS3とXbox360との同時発売というマルチコンテンツだった。それまでは、FFはPS3専用…

3DSはソフトに、VITAはネットに力を注ぐ理由(ホームサーバの戦い・第97章)

3DS拡張パッドの謎9月15日以後の東京ゲームショウを前にして、任天堂とSCEのカンファレンスは終わった。両社のこれからのゲームの未来の取り組みについて、ますます違いが明確になった。任天堂は、3DSの1万円値下げという、近来にない思い切った政策をとり、…

アップルと任天堂が目指すカジュアル化への道(ホームサーバの戦い・第93章)

デシタルハブの変遷WIRED VISIONにこんな記事があった。6月6日(米国時間)に始まった米Apple社の『世界開発者会議』(WWDC)で、『iCloud』の詳細が明らかになった。 Apple社にとってiCloudは、過去に『MobileMe』で失敗した試みに続く、オンライン・ストレ…

これからはトランスファリングが主流になる?(ホームサーバの戦い・第92章)

コナミが発表したトランスファリング6月7日から始まるE3を前にして、今日の段階でエントリーするのは、ちょっと気が早すぎるが、わかってしまったら話題にならないかもしれないので、とりあえず。ゲームメーカーのコナミがこんな提案をしている。KONAMIは、…

映像配信を巡る日米戦争の流れ(ホームサーバの戦い・第91章)

今回のお題は「映像配信」だという。僕は、「ホームサーバの戦い」シリーズで、その時々のニュースと絡めて、ソニー、任天堂、アップル、グーグル、マイクロソフトなどのメーカーが映像配信を目指していく姿を描いている。ソニーとマイクロソフトの戦略PS3の…

アップル・ソニー(SCE)・任天堂の次世代機を大胆に予測してみる。(ホームサーバの戦い・第69章)

次のiPadはApple TV内臓 音楽・動画・電子書籍ときて、何か足らないと思ったら映画コンテンツがあった。Apple TVがもう一つブレイクしないのは、アメリカでは同じような機器が室内にあるからだ。映画を外に持ち出そう。これが、今度のiPad。ただ、iPadには映…

iPadはブルー・オーシャンか(ホームサーバの戦い・第55章)

独占=ブルー・オーシャン/競争=レッド・オーシャン マスメディアの「マス」が消えるときで引用した誰もが発言できるということは誰も発言する権利を独占していないことだ。市場に例えれば、旧来のジャーナリズムは独占市場で、ブログは競争市場だ。なぜ新…

アップル・ソニー・任天堂のテレビとの距離感(ホームサーバの戦い・第54章)

トルネとWiiの間とゲーム機稼働率 3月18日にPS3の周辺機器である地デジレコーダーのトルネが発売され、発売初週に6万2000台を売り上げた。一部の電気店ではいまだに品切れだという。そもそも、ゲーム機であるのになぜ地デジレコーダーを売るのか。それは、任…

任天堂とソニーの15年戦争(ホームサーバの戦い・第41章)

因果はめぐるゲーム機の歴史 前項「ハリー・ポッターがWiiとPS3で配信された日(ホームサーバの戦い・第40章) 」で、12月2日、同時に映画配信をすることを伝えた。そして、画質についても、携帯機への転送の仕方についても、ソニー側が本格的にネット配信に力…

ハリー・ポッターがWiiとPS3で配信された日(ホームサーバの戦い・第40章)

みんなのシアターWii 2009年の12月2日は、シリーズ6作目の「ハリー・ポッターと謎のプリンス」のDVDとブルーレイが発売された。そして、この日は、Wiiの「みんなのシアターWii」とPS3の「PlayStation Store」で「ハリー・ポッター」シリーズが初めて配信され…

Wiiが売れないのは、日本人が貧乏になったからだという仮説

(1)貧乏になればゲームが売れるはず それは、金のかかる旅行や、外出をやめて家に閉じこもるからである。ところが、PS3は売れても、Wiiは売れない。それはなぜか。それはWiiがゲーム機と思われていないからだ。 (2)テレビのダイエットブームが消えたのはなぜ…

数年中に、ゲーム機メーカーの収入は、ゲームソフトのロイヤリティー収入と、ハード機収入と、映像配信の3本柱になる(ホームサーバの戦い・第39章)

ソフトが頭打ちになるとハードを変えたくなる 11月21日より任天堂は、DSi LLという4.2インチの画面を2つ持つDSiを売り出すという。当然ながら、携帯サイズではない。今までのDSソフトを使う以上、画質が向上するわけではない。これは、「もっと大きな画面で…

任天堂自らが、映像配信に力を入れてきた(ホームサーバの戦い・第38章)

今年中にWiiに「シアターの間」を作って配信を開始する It proにこんな記事があった。 任天堂の岩田聡代表取締役社長は2009年10月27日,日本民間放送連盟主催の第57回民間放送全国大会の講演の中で,Wii向けの有料動画配信サービス「シアターの間」を2009年…

PS3の値下げとリビングの覇権(ホームサーバの戦い・第34章)

PS3新型29980円 かねてからの噂どおり、PS3の値下げが決まった。9月3日より30%スリムのPS3が発売される。 新型のPS3は、現行のPS3の基本機能を踏襲しながら、大幅にスリム化を実現し、120GバイトのHDDを標準搭載している。主要半導体から電源ブロック、冷却…

任天堂がWiiで映像配信を始める理由(ホームサーバの戦い・第32章)

現在、任天堂はWiiチャンネルで「みんなのシアターWii」という映像配信サービスをしている。任天堂は、以前からXbox360やPS3のようなHDを使った重厚長大路線はとらず、ゲームに特化した路線をとっていくと表明していたはずだ。しかし、「みんなのシアターWii…

魔法の杖と携帯端末(ホームサーバの戦い・第31章)

モーションコントローラは魔法の杖 モーション・コントローラ(カメラ)戦争(ホームサーバの戦い・第28章)でとりあげた、「PSMC(プレイステーションモーションコントローラ)」のYouTubeを見ていて、何かに似ているなと思った。7月にも上映される「ハリー…

ホームサーバの戦い・中間報告(ホームサーバの戦い・第30章)

マイクロソフトとアップルのホームサーバ戦略 そのときにおきたニュースを元に、リアルタイムで語るホームサーバの戦いシリーズも本稿で30章。今回は、今までのシリーズを振り返って見たい。 第一章は「家電屋VSコンピュータ屋、ホームサーバーの戦い」。2…

モーション・コントローラ(カメラ)戦争(ホームサーバの戦い・第28章)

マイクロソフトとソニーのモーション・コントローラ 6月2日からロサンゼルスで開かれているE3(Electronic Entertainment Expo)で、マイクロソフト、任天堂、ソニー・コンピュータ・エンタテイメント(SCE)の三社によるカンファレンスが開かれた。そこ…

Wiiのネット配信「Wiiウェア」(ホームサーバの戦い・第12章)

(1)マイクロソフトがブルーレイを採用しない理由 最近は、PS3・Xbox360を通して、これからのコンテンツ配信はどうなるかを考えてきた。「マイクロソフトがブルーレイを採用する時」では、Xbox360がDVDのままでは、これからHD画質になっていくとどんどん容…

「経験」が未来の読みを間違わせる

(1)「経験」がユニークなアイデアを妨害する 前項「未来の読み間違い」を書いていて、その間違う理由は「経験」であることに気がついた。たとえば、ソニーが薄型テレビ参入に遅れた理由は、フラットテレビである「ベガ」の成功体験にあるし、東芝がHD DVD…

未来の読み間違い

僕は、「PS3・Mac・Wiiの未来」で、こんなことを書いた。 Xbox360がHD DVDをオプションのみにしたのは、きっと目的があったに違いない。それは、HD DVDドライブが価格のかなりの部分を占めると思われるからだ。DVDドライブだけだから、かなり安く済ませるこ…

ゲーム機戦争とネット配信(ホームサーバの戦い・第10章)

コンテンツかセットトップボックスか ホームサーバの戦い・第8章と第9章は、マイクロソフトがXboxを世に出すための経緯を描いた本「マイクロソフトの蹉跌—プロジェクトXboxの真実」(ディーン タカハシ著/元麻布 春男監修/永井 喜久子訳/ソフトバンク) を中心…

マイクロソフトが任天堂やスクウェア買収まで画策したほどの、ソニーに対する危機感(ホームサーバの戦い・第9章)

前項「Xbox vs PS2(ホームサーバの戦い・第8章)」で見たとおり、マイクロソフトは、ソニーとのゲーム戦争に勝つために、スクウェア、任天堂、セガの買収をねらった。 ゲーム業界という、マイクロソフトにとって初めての業界にもかかわらず、ソニーと戦う理由…

Xbox vs PS2(ホームサーバの戦い・第8章)

ブルーレイvs HD DVDの戦いは決したようだ。しかし、ホームサーバの戦いは道半ばである。そもそも、なぜ、マイクロソフトはゲーム機を作ろうなんて考えたのだろうか。その大元から調べてみた。「マイクロソフトの蹉跌—プロジェクトXboxの真実」(ディーン タ…

PS3・Mac・Wiiの未来

PS3がブルーレイを捨てるとき ネット配信が日常になるとき、より多くのSTBを取り付けたほうが勝ちになる。その点では、ゲーム機器が有利だ。ただ、一番多いWiiの場合、HD対応ではないので、ホームシアターには向いていない。なお、Wiiの変化には、後半で述べ…

Wiiの成功と限界

Wiiとブルー・オーシャン Wii は、最近、健康美容器具となったようだ。主婦層が買っている。 朝日新聞(1/4)に任天堂の岩田社長のインタビューが載っていた。 任天堂社長「ゲームの敵だったお母さんが買ってくれれば」—— 一人ではなく、家族で楽しんでいる人…

脳のメディアと身体のメディア・PS3とiPod touchの間

この読者ブロガーのエントリーの一番最初「脳化社会とWii」でこんなことを書いた。 「脳化社会」という言葉は養老孟司氏によって伝えられた。(中略)人間は進化するたびに自分たちに都合のよい社会に作り変えていく。人間は自然を避けて都市を作り人工物に囲ま…

久夛良木氏、PS4で復活か

奇妙なことに社長退任を発表してからPS4の話題が持ちきりになった。 ソニーを去る久夛良木氏、「すでにPS4の構想あり」(2007/05/01)「当然のことだが、私自身の中には、ネットワークと融合させて楽しむプレイステーション4、5、6というビジョンがある」と語…

ものづくりは人づくり

前項「久夛良木氏がSCEの社長退任でPS3はどうなる?」で論点が「PS3」まで行かなかったのでちょっとタイトルと違ってしまった。ただ、日本社会の不安をめぐる論調で「ものづくり」のみに視点が集まっていて、本来一番大切な「人づくり」を忘れていないか…