夢幻∞大のドリーミングメディア

素人だから言えることもある

現代日本人の心理

なぜ、日本人は寅さんにあこがれたか(「見えないから安心」と「見えたから不安」・5)

やくざと寅さん前項「なぜ日本人は説明がヘタか(「見えないから安心」と「見えたから不安」・4)」で、「やくざ型コミットメント」という言葉が登場している。社会心理学者の山岸俊男氏の言葉である。信頼の意味と構造―― 信頼とコミットメント関係に関する理…

なぜ日本人は説明がヘタか(「見えないから安心」と「見えたから不安」・4)

政治家の話は信用できない「見えないから安心」と「見えたから不安」のシリーズでは、こういう捉え方をする日本人の思想の根源について考えているが、もともと日本人には、論理立ててものを考える習慣がなかったのではないか。例えば、自己紹介の下手さがあ…

今年だから「伝えたい言葉」(現実がひっくり返る年・7)

ネガティブにとらえるかポジティブにとらえるか僕は、今年の1月から今年は「現実がひっくり返る年」だと言い続けてきた。「現実」という言葉をひっくり返してみれば、「実現」という言葉になる。「現実がひっくり返る年」といった瞬間、どうしてもネガティブ…

ソーシャルメディアの安心と信頼 (「見えないから安心」と「見えたから不安」・3)

「見えないから安心」と「見えたから不安」でこう書いた。見えないために、言い換えれば、知らされないために、安心だと思ってきたことが見えてきたためにかえって不安を増幅するという現実が起こったのである。普通は、「見えないから不安」とはいうが、現…

日本社会はどこまで失敗を許すか

ネガティブなマスコミとチャレンジしないトップ大臣の失言がまたマスコミに載っていた。失言が怖いから、野田首相はぶら下がり会見をしないそうである。だいたい、マスコミは、いつもネガティブなことばかり狙っている。前項映画「はやぶさ」の「失敗は成果…

文明の進化と人間の退化

前項「宇宙戦争」と「日本の自殺」で考えたのは、19世紀に書かれた「宇宙戦争」よりも、現代人は文明の進化によって、より楽に生きやすくなったかという疑問である。むしろ、文明が進化すればするほど、ますます人間が退化しているという現実があるのではな…

「宇宙戦争」と「日本の自殺」

薬は毒の一部であることを忘れていないかで、僕は映画「宇宙戦争」の話をした。それ以来、僕は、原作の「宇宙戦争」(H.G.ウェルズ著/雨沢泰訳/偕成社文庫)を読み始めた。火星人たちの圧倒的な科学力・軍事力の前に、地球人たちは逃げ惑った。主人公の「私」…

情報難民を作ってきた日本人の空気

何が正しいかわからない前項「脱原発がなぜ脱福島になってしまうのか」で、福島の花火騒動を取り上げたが、それについて、主催者側の反省の記事があった。会談後、インタビューで中止を判断した是非を繰り返し問われた萩野市長は、何度も答えに詰まり、最後…

脱原発がなぜ脱福島になってしまうのか

福島の花火騒動愛知県でこんなニュースがあった。福島の花火、苦情で打ち上げず 愛知・日進市の祭り2011.9.19 13:44 愛知県日進市で18日夜行われた花火大会で、放射性物質の拡散を心配する苦情を受けた実行委員会が福島県で製造された花火の打ち上げを中止…

薬は毒の一部であることを忘れていないか

映画「宇宙戦争」から(ネタバレあり)録りためていたビデオからスピルバーグの「宇宙戦争」を見た。圧倒的な火星人の猛攻の前に地球人たちはなすすべを知らない。結論として、彼らを倒したのは人間の武器や策略ではなく、太古に造物主が創造した微生物であっ…

個性が消えつつある日本

全員集合を再び作る人間はいない前項「もともとテレビとは」でテーマにしたのは、現在、日本ではタブーとされている「いかがわしく、危ない」部分が消えつつあるということだ。他の番組と差別化するためには、これこそが、その番組の個性なのだ。 例えば、「…

日本人の世界は「空気」でできている

前項「テレビメモ「怪獣」と「我慢」(3)雑感・「我慢」編」で、考えたのは、日本では「我慢」と「空気」が密接に結びついていることだった。日本は縦割り社会であらゆるジャンルでタコツボ化しており、それぞれ違った空気を持っている。したがって、派遣社員…

テレビメモ「怪獣」と「我慢」(3)雑感・「我慢」編

「我慢」は日本人の美徳かNHKで「セカイでニホンGO!」という番組の、「ニホンの大切なことは怪獣から教わった」で放送されたもう一つのことは、「我慢」という言葉である。取り上げられたニューヨーク・タイムズの記事では、1995年の大地震の時、神戸港は壊…

テレビメモ「怪獣」と「我慢」

NHKセカイでニホンGO!から9月1日、NHKで「セカイでニホンGO!」という番組の、「ニホンの大切なことは怪獣から教わった」という回は、最近僕が考えていることに合致した興味深い内容だったので書き起こしてみた。番組の解説として人生で大切なことは怪獣から…

日本人は考えるようになったのか

「当事者性vsないものねだり論者」そもそも、僕は現代日本人の特徴を「三ない主義」ととらえている。詳しくは、現代日本人の精神の貧困「三ない主義」で書いたように、「対話がない」「考えない」「希望がない」のことだ。特に、「考えない人」というのは深…

検証することは、自分の頭で考えること

検証とは事実を確かめることである。前項「検証なきメディアは価値がない(マスメディアは人から腐る・2) 」で、考えた「検証」はそう難しいことではない。ようするに、自分の頭で考えよということだ。疑問があったら自分で調べればよい。「検証-Wikipedia」…

日本人の古層と空気

池田信夫氏の日本政治の「古層」を読んでいると、次の箇所があった。菅首相の極端な行き当たりばったりの行動は、こうした日本政治の「古層」が津波に洗い流されて露出したのかもしれない。きのうアゴラBOOKセミナーでも田原総一朗さんと意見が一致したこと…

日本人の謎「極端から極端へ」

郷に入れば郷に従え日本語のことわざに「郷に入れば郷に従え」というものがある。Webiloによれば、郷に入れば郷に従え 読み方:ごうにはいればごうにしたがえその土地やその環境に入ったならば、そこでの習慣ややり方に従うのが賢い生き方である、などの意味…

ドナルド・キーン氏は日本人の何に感動したのか(2)

日本人の大きな謎「極端から極端へ」前項「ドナルド・キーン氏は日本人の何に感動したのか(1) 」でわかったのは、キーン氏は、2点の感動と1点の謎を示した。一つは、地元商店街や街の人々の庶民性であり、一つは、震災や戦争という大きな災害にあったとき…

ドナルド・キーン氏は日本人の何に感動したのか(1)

我が愛する日本へ〜ドナルド・キーン89歳の決断〜クローズアップ現代で「我が愛する日本へ〜ドナルド・キーン89歳の決断〜」(6/29放送)を見た。解説には70年近くにわたり日本文学を幅広く研究し、世界に広めた功労者、アメリカ・コロンビア大学名誉教授の…

しゃべりがうまい人、聞くのがうまい人

テレビが求めるしゃべりがうまい人日本人はシャイだと言われる。自己紹介も下手だという。だから、かつてのCMは「男は黙ってサッポロビール」と言っていた。男は、おしゃべりより、寡黙な人がいいというのが、昔の常識だった。ところが、今、テレビを見れば…

男は理屈で動くが、女は感情で動く

前項「すべてが無責任になってしまう国(トップが馬鹿だから・2) 」を書いてて、こんなことを思い付いた。 組織というのは、理屈の産物だ。その人物を判断するには、名刺を見てその会社でどこの役職についているかを見て判断する。会社の役職というのも、簡単…

震災が露呈した情報のミスマッチと日本人の疎外感

田原氏と佐々木氏の対談より現代ビジネスに「田原総一朗×佐々木俊尚「原発問題を抜きにした復興構想会議なんてナンセンスです」」という対談記事があった。 被災地で取材した佐々木氏の言葉から、被災地で起こっているミスマッチの現状が明らかになってきた…

13日の金曜日に考える

真実は誰にもわからない今日は13日の金曜日である。13日の金曜日が縁起が悪いというのは、「イエス・キリストが磔刑につけられたのが 13 日の金曜日とされ、キリスト教徒は忌むべき日であると考えている」という俗説があるが、正しくない。 キリスト教では主…

残業難民がいなくなった時、日本人の働き方が変わる

残業難民という奇妙な人たち日経新聞にこんな記事が載っていた。残業難民逃さない 冷やせない夏 商戦に熱 今年の夏はオフィス街に大量の「残業難民」が発生しそうだ。多くの企業は節電対策でオフィスの温度を28度以上に設定し、就業時間が過ぎれば空調を消す…

なぜ、歴史の変わり時は精神論がはやるか(精神論はやめよう・5)

(1)精神論をぶつ人が高齢者や歴史通に多いのはなぜかそれは簡単である。年齢が若い人は経験が少ない。歴史の変わり目に立ち会った人間は、高齢者に多いからである。また、歴史通は、当然ながらそのころの知識を持っている。だから、過去の経験と比較して次…

日本人の「雄々しさ」という精神論(精神論はやめよう・4)

現在、書いている「精神論はやめよう」シリーズでは、日本古来の「神風思想」にこだわることで、日本国民に復古主義を強いることになり、日本の未来は開けないのではないかという思いで書いている。ところで、いろいろ論証を求めてたまたま2つの文章を読ん…

個人の不安と集団への不信(精神論はやめよう・3)

震災後、1か月たって、こんなことを考えた。日本人は、ひとりひとりは勤勉で優秀だが、集団になると、その能力が相殺されて、とんでもないことや頓珍漢なことをやってしまう習性があるのではないか。今回の、東京電力の対応や、民主党の行動からそう思った…

大東京、電気なければタダのハコ?

東京ドームもディズニーランドも使えないプロ野球のセ・リーグが東京ドームのナイトゲームをあきらめたという。【巨人】4月は東京ドームで試合せず 巨人は、今季の開幕が4月12日に決定したことを受けて、試合日程に関して3点、発表した。 (1)4月1…

希望のない国から希望の国へ

マスコミはなぜ不安をあおるのか僕は「メディアが不安をあおる理由」で、「リスクのモノサシ」(中谷内一也著・NHKブックス)の言葉を引用している。マスメディアの報道スタイルのうち、人々の不安を高める原因の一つとしてあげられるのが、幅広いリスク評価の…