サービス拡大して国亡ぶ
日本中のあらゆる産業が、今、サービス産業と成り果てている。その結果、国民は劣化して怠け者となり、危機を迎えている。 全ての産業がサービス産業となればどうなるか、「緩んだ箍(たが)は締められる」ということで、それぞれの産業で法律改正で対応することもできる。だが緩みきった国民ではそれもできない。なぜなら、政治家にとって「お客様(有権者)は神様」だから、お客様を怒らすことはできないのだ。だだ、ただ、このようなサービス産業だらけの「平和国家日本」がマトリックス国家(国民をポッドの中で眠らせて、その精気=金のみを吸収して成り立つ国家)でないことを祈るばかりである。政治はサービス産業となった。
かつて、福祉は政治ではないといわれた。現在では、福祉を口にしない政党はなく、選挙は国民に対するサービス合戦の場となってしまった。福祉はサービス産業となった。
もともと、福祉は金ばかりかかるので、民間では不可能といわれた。制度が改正されて民間が介入すると、今度はコムスンのような見かけだけが立派な企業が現れた。教育はサービス産業となった。
教師は、バカ親やバカ息子から、ダメ教師となじられ、聖職の地位を追われた。ノバのようなカルチャービジネスがもてはやされ、現状は入学金だけで儲けるサギ企業であった。医療はサービス産業となった。
産科や小児科など、時間的に厳しい医療は疎まれ、美容やダイエット医療など生命には関係ないが、金持ち相手の医療ばかりがモてるようになった。新聞はサービス産業となった。
インターネットが普及して、新聞が複数同時に見られる時代になると、新聞の違いがあまり見えてこなくなる。戸別配達が日本独自の文化だと豪語しているが、インターネットで毎朝読める環境で何ほどのことがあろう。記事で儲けているのではなくて、チラシで儲けている現状がそこに見えてくる。報道はサービス産業となった。
テレビの報道と娯楽がいつの間にか、逆転し、ワイドショーは「報道情報番組」ではなく、「情報娯楽番組」となってしまった。