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素人だから言えることもある

iPod touch VS PSP-2000

 巷では、アップルのiPod touchが大きな評判だ。なんでも、iPhoneから「電話と電子メールの機能」を抜いたものと報道されている。確かに、外見は驚くほど似ている。しかし、そのような報道はアップルとして心外のようである。CNET JapanのiPod touch、厚さ8mmを実現できた理由--アップルStan Ng氏に聞く

 iPhoneの使われ方は携帯電話の電波を利用できるため、ずっとネットワークに接続しているという特徴があり、電話としての使われ方を意識しています。しかし、iPod touchはそうではありません。確かにWi-Fiの機能は持っていますが、どこでもコンテンツを楽しむというコンセプトで作られています。確かにiPhoneiPodはオーバーラップしているように見えるかもしれません。なぜそう見えるのかと言えば、iPhoneiPodの機能を包含しているからでしょうね。
 iPhoneiPodの機能が包含されるとすれば、iPhoneiPodの上位機種になり、お互いシェアを食い合うことになりかねない。iPhoneとは別になぜこんなiPod touchのようなものを発売することになったのか。

 それは、日本のように携帯電話事情が大きく異なる国では、それぞれの国情に合わせて開発しなければならず、iPhoneの特徴であるタッチインターフェイスとクリックホイールによってコンテンツをより簡単に楽しむ事をiPod touchに触れることでiPhoneを世界に輸出しようとする思惑があるためだ。

 ところで、ジョブズ氏は、iPhoneを200ドル価格を下げることを発表した。発売を始めてわずか2ヶ月後のこの時点である。

アップル、iPhoneの値下げ発表で株価急落【WSJ】

 アップルのジョブズ氏はインタビューで「値下げしなくてももちろん目標は達成できたはず。値下げは、生産コストが低下したことや、年末商戦でiPhoneの価格を魅力的な水準にしたいとの思いの表れ」と語った。アップルは、iPhoneの発売から最初の30時間で27万台が売れたと明らかにしたものの、その後は詳細な数字を発表していない。

 アップルは今回、499ドルのiPhone(記憶容量4ギガバイト)の販売を取りやめると発表した。iPhoneで売れているのはほとんどが599ドルの機種であるため。

 価格の値下げと2種類あったiPhoneを高価格商品のみ残すという発表。どこかで聞いたような。そうPS3である。そういえば、このiPod touchの発表は、9月5日、アップル恒例の発表即同時発売、そして、日本では9月20日にPSP-2000が発売される。ゲーム機とiPhoneiPod touchとはまったく違うといってしまえば、そのとおりだが、コンテンツの音楽・動画・インターネットなど似通ってきているのも事実だ。たとえば、iMacapple TVでとりためた映像やコンテンツを外出先で楽しむための端末として考えるとしたらどうだろう。

 これに関しては「家電屋VSコンピュータ屋、ホームサーバーの戦い」でアップル、ソニー、マイクロソフトがホームサーバをめぐって熾烈な争いをしていることを論じたし、さらに「PS3のホームサーバ時代が始まった」でも、

SCEE、PS3のHDDにデジタル放送を録画する「PlayTV」を発表

 欧州のデジタル放送規格であるDVB-Tに対応した、ダブルチューナ内蔵のチューナユニットをPS3にUSB経由で接続することで、PS3のHDDに1080pのデジタル放送を録画/再生できるようになるというもの。受信中の番組や録画したコンテンツは、リモートプレイ機能を使用し、PSPで遠隔視聴もできるという。

 また、録画した番組をトランスコードし、USBケーブル経由でPSPに転送。屋外などでPSPで番組を楽しむことも可能になる。(動画)

 ヨーロッパ限定とはいえ、PS3に録った映像を外出先のPSPで見られるというのも、ホームサーバとして一段と進歩したことが伺える。

 このように、わざわざPSP-2000(テレビ出力・ワンセグチューナー対応でよりテレビとの親和性を増した)の発売時期にぶつけてきたのは、ホームサーバの端末を一気に広めることでネットやコンテンツ・家電・コンピュータなどネットにつながるあらゆる業界の中でもっとも有利に戦いを進めようとする目論見が感じられるのである。おそらく、9月下旬の東京ゲームショーマイクロソフトやソニーの新たな反抗が明らかになるだろう。
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