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素人だから言えることもある

会社が死んでゆく・規制緩和と派遣システム

隣のいすに誰がくるかわからない

 派遣会社があらゆる業界に絡んでいる。そのため、会社が直接、面接で派遣社員を選ぶことができず、社員どおしの意思疎通ができない。  参考エントリー「腐った饅頭は捨てるだけでよいのか?
今、日本中の社会でモラルの低下が叫ばれている。あちこちで腐った饅頭がこっそりと捨てられている。だが、腐った饅頭を生み出した構造に目を向けなければ、この国はどんどん体力を失わせているのと同じではないのか。 会社を人間の体にたとえれば、腐った饅頭は動脈硬化と同じだ。体のあちこちに動脈硬化ができて現場に血が通わなくなっている。現場に使い捨ての非正規社員を当て、管理職にのみ肥え太った会社ではいつ脳出血で倒れてもおかしくない。現場にこそ、力を注がなくてはならないのだ。そうでなければ、その会社自身が腐った饅頭となって捨てられるのが落ちである。

隣の課の業務が何をやっているかわからない

 会社が複雑化し、業務拡大をしつづけたために、隣の業務、いや、同じ課の隣の社員がわからなくなっている。参考エントリー「日本文化、衰退の危機
これは、テレビ業界も同じであり、ひいてはすべての業界にも言えることだ。もちろん、今まで会社が担っていた求人のリスクを派遣会社に丸投げすることで責任を回避する。派遣会社ができたことで、求職する人間はかつてより、働きやすくなったことは否定できない。だが、本来、社員教育でスキルを育て、会社にとってなくてはならない人材を育てることを自ら放棄していては、会社の独自性やオリジナリティーは育たない。いつも隣に座る人間が、どこから来てどこに行くのか、名前は誰なのかという根本的な人間関係を築けないのに、会社が求める社員など生まれるはずもない。ましてや会社に対する忠誠心など皆無であろう。これでは、今まで作り上げてきた日本文化というシステムが音を立てて崩れつつあるという危機感さえ覚える。

敵は国内、社内は海外

 インターネットの普及は、国と国の距離をゼロにする。そうなるとすべての業界は、コストカットのために、あらゆる努力をする。より人件費の安い国に業務を委託する。企業は多国籍化するが、独自の企業文化は存続しにくくなる。参考エントリー「個人情報が輸出される「フラット化する世界」
今まで企業の要とされていた人事・経理・総務まで中国の大連にアウトソーシングされるというのだ。 5500 円かかっていたコストが 750 円ですむというのである。しかもその企業数が 2500 社というのだから驚きである。しかし、待てよ。人事や経理といえば、社員の個人情報がなければ勤まらないところだ。それを中国に持っていくとは。当然ながら顧客情報もデータ入力のために海外流出していることを意味しているのではないか。 ( もちろん情報は細分化され、無関係な中国人が入力することで、安全性が保たれるのだが、輸出していることには変わりはない ) 今まで、国内のメーカーにサポセンはあると思っていたが、実は中国に電話していたというエピソードも紹介される。もうすでに、中国を嫌っていては、企業すら立ち行かない状態に日本は陥ってることを意味しているのだ。もし、メディアが中国の「食の安全」キャンペーンを突き詰めると、ニュースを提供するスポンサーが誰もいなくなるかもしれない。
 規制緩和は、途中入社を可能にするはずだったのである。それが、各企業の文化を破壊しつつあるのだ。参考エントリー「 技術の継承なくして優良なコンテンツは残せない
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