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素人だから言えることもある

グーグルがCIAになったら

グーグルが悪に変わるとき:コリイ・ドクトロウの SF 短編「 Scroogled 」日本語訳 - "Scroogled" by Cory DoctorowGoogle 、もしもグーグルが世界のあらゆるところに進出したらどうなるかという戦慄の物語) という SF の短編が出ていた。世界中のあらゆる情報を集める、グーグルは CIA ほど国家予算をかけずに CIA 以上の情報を持っているに違いない。アメリカ政府はやがて無駄な情報ばかり集めて役に立たない CIA などお払い箱にしてグーグルを影の CIA として国家予算をつぎ込むかもしれない。

しかし、グーグルはアメリカ政府の言いなりになるだろうか。むしろ、世界征服ではないのか。たとえば、「 Google Earth に雲やドップラーレーダーの画像を表示するレイヤーが追加 」 (IT Watch) などのようにバーチャル空間である Google Earth をさかんに小さな地球にしようと努力中である。

また、「アンドロイド」なるケータイ OS を作って無料で配るという話もある。これもまた、インターネットの情報だけであきたらず、ケータイのネット情報まで手に入れようと躍起になっているように見える。アップルやマイクロソフトが端末を売ることで儲けを出そうとしている点とはまったく方向が違う。

かつては「情報を独り占めする」ことで、儲けていた国がいたが、今は「情報を公開」することで儲ける企業がいる。その情報に広告を付けることで価値は膨らむ。一方、情報を公開してもらいたい人もいれば、公開してもらいたくない人もいる。 CIA は情報を隠すことで成り立っているが、グーグルはすべての情報を公開しているわけではあるまい。それぞれの都合によっては公開されないし、そこに政治や金が絡んでいることは言うまでもない。つまり、グーグルと CIA の間は意外に近い。
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