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素人だから言えることもある

iPhoneを発想できなかった日本

なぜか似ているアイデア

テレビのWii化? フォトレポート:[CEATEC JAPAN]ジェスチャー操作、ワイヤレスHDで垣間見えた未来で、現在CEATEC JAPANで家電の未来が展示されているという。
 パナソニックブースでは、未来型のインターフェースを数多く出展。その中でも注目を集めていたのが「空間ハンドジェスチャーUI」だ。モニタの前で手を使ってジェスチャーすることでリモコンの役割を果たす。両手を広げて回転することで複数のコンテンツを見ることができ、つかみ取るような仕草で選択するという。
DSのケータイ化?

 新型DSがついに発表--冬商戦に向けた任天堂の秘策は?任天堂カンファレンス2008が開催では、新型DSiがお披露目。

ニンテンドーDS iは薄型化したモデルで、ニンテンドーDS Liteより12%、2.6mm薄くした。この代わり、ゲームボーイアドバンスのソフトは差し込めなくなる。ニンテンドーDS Liteは併売する。ディスプレイは3インチから3.25インチへ拡大した。

 さらにカメラ機能や音楽プレーヤー機能も搭載。これは「生活を豊かにする提案」だという。解像度は30万画素と低いが、本体を使って撮影した写真の特定の場所の色を変えたり、らくがきができたりする。また、顔認識エンジンを使ってヒゲなどのパーツをつけたり、表情を変えたりできる。さらに2人の顔を合成したり、似ている度合いを判定したりすることも可能とのことだ。

ケータイのiPhone化?

 フォトレポート:ノキア、新型タッチスクリーン携帯「Nokia 5800 XpressMusic」を発表

 Nokiaは現地時間10月2日、新しい携帯電話機「Nokia 5800 XpressMusic」を発表した。タッチスクリーンを採用し、シンプルなアイコンベースのメニューインターフェースを備えている。
 ある機能がヒットすると、どこのメーカーも似たようなアイデアを盛り込もうとする。しかし、これは後追いであり、到底革新的なアイデアとはいえない。最初に、発想したアイデアをどうやって商品に結びつけるかが、レッド・オーシャンとブルー・オーシャンの違いではないだろうか。

日本でiPhoneが生まれなかった理由

 NTTドコモiモード事業を立ち上げた夏野剛氏は、日経エレクトロニクス8月11日号で「トップが信念を貫かなければ,「iPhone」は作れない」の中で、
 例えば、タッチ・パネルについて日本のメーカーや携帯電話事業者がディスカッションすると「入力が難しいんじゃないか」「ユーザーが受け入れないんじゃないか」といった否定的なことを言う人が、もう9割9分なんですね。でも、キーボードがない方が間違いなくかっこいい。問題は、難しさにチャレンジする気になるか、難しさを理由にやめてしまうかです。日本のメーカーや携帯電話事業者の開発の過程を見ていると、結構、早いうちにあきらめてしまうことが多い。それは信念がないからだと私は思う。結局、従来の延長戦上で開発を進めることが多くなります。みんなで議論しないと前に進まないので、とんがった部分がなくなってしまう

 対極にあるのがiPhoneです。私も早速iPhone 3Gを手に入れて使っているんですが、自分が企業のトップにならない限りこうしたものは作れないと痛感しました。

——Steve Jobs氏の存在は大きいんですね。

 もちろんです。彼一人だけの力ではないと思いますが、彼のぶれのなさはすごい。ある一つの方向性で開発を進めていくときに、その基軸がぶれないようにするのがリーダーの役割です。会社のリスクを懸けて開発する製品では、ぶれない「教祖」がトップでなければ会社がまとまりません。

 トップは「どんな技術を採用するか」ではなく、「こうした機能が絶対必要だ」というのが重要です。つまりセンスですね。

(中略)

——なぜ作れなかったんですか。

 社長じゃなかったからですよ。こういうものを作ろうと思っても、反対が多くて一役員の立場では無理だった。かなり頑張ったんですけどね。

——端末メーカーでやる気のある企業はなかったんですか。

 要は収益の負担を背負っていなければ、リスクを取れないということです。ドコモで私はiモード事業全体に関して責任を負っていました。だからこそリスクを一番取れた。一方、メーカーの開発部門の長は、リスクを取れる立場にない。納入価格を安くしたり、納入時期を守ったりすることがミッションになっています。

 メーカーにも人材はいると思います。しかし、その人がリスクを取れるポジションにいなければiPhoneのような製品は作れない。ドコモにいたときの私はiPhone規模の製品は作れなかった。

 トップがリスクをとって、ぶれずにそのアイデアを遂行しなければ、iPhoneのような革新的な製品は作れないという。しかし、チャレンジには失敗がつき物である。ぼくは、「まじめに働く時代は終わったのか」で、「失敗学」のすすめ工学院大学畑村洋太郎教授の言葉を引用した。
 日本の社会でいちばんいけないのは、「出る杭は打たれる」ということ。チャレンジする人を、皆で見せしめにしてしまうのです。そうすると、次にチャレンジする人がいなくなってしまいます。国民の多くがそうした社会を願っていないのに。一部の人がそうした社会を作ろうとしているように見えますね。

 事業の失敗は、社会全体で見たときには「許される失敗」、「許すべき失敗」なのです。日本もアメリカなどのように、失敗に学んだ経営者が再チャレンジできる社会に早くならなければいけないと思います。(「失敗学」のすすめ

 否定的なことを言う人が9割9分ということは、結局「失敗を恐れ」ることであり、唯一社長クラスのリスクを取れるポジションの人のみがアイデアを遂行できることになってしまう。それでは、日本中が「考えない人」で一杯になってしまうのは頷ける。そして、新製品が独創的でなく、どこか似ているのも。

 今回のCEATEC JAPAN2008に新たな発想の元になるアイデアが出ていた。

「フォトレポート:本体が分離するNTTドコモの「セパレートケータイ」の謎に迫る

 確かに、分離するほうが電話しやすい。画面で相手の顔を見て電話をすることができれば、即テレビ電話となる。誰かが、iPhoneに接続できるキーボードを発明したりして。
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