夢幻∞大のドリーミングメディア

素人だから言えることもある

アバターが象徴するリアルからバーチャルへの動き

 ジェームズ・キャメロン監督の「アバター」が、今までの最高興行収益であった、同じキャメロン監督の「タイタニック」を越えたそうである。もちろん3Dという特殊条件があったのも確かだが、キャメロン監督の考えている世界を、観客自身がアバターになったかのように、3D眼鏡を通して、現実に訪ねている感じがしたのではないだろうか。つまり、3Dのリアル感が観客に現実感を与えたのだ。


 一方、リアル世界は、不況のどん底で、底の知れない闇が迫っている。東京・有楽町のマリオンの「西武有楽町店」が今年、いっぱいで閉鎖するという。これなどは大変象徴的である。リアル世界が閉塞感で押し詰まり、ますます人々はバーチャルの世界に引き込まれるのか。WIRED VISIONにこんな記事があった。



一昨年にセカンドライフ生活研究所がセカンドライフユーザーに対して行った調査によると、アバターとは「もう一人の自分(38%)」、「理想像(同性)(16%)」、「自分そのもの(14%)」だそうです。続いて「プレイする道具(13%)」「架空の人格(12%)」・・・
アバターとは、その人格が存在する世界にユーザーが没入することを助けるためのひとつのインタフェースといえます。ユーザーの似姿として作られつつも、「自分そのもの」というよりは、どこか客観を残した(同一化しきれない)「もう一人の自分」であることが多いという結果が出ています。(3Dが縮めるアバターと自分の距離—3Dディスプレイ市場とアバター観)


 「その人格が存在する世界にユーザーが没入することを助けるためのひとつのインタフェース」言い換えれば、2つの世界の2つの自分。つまり、アバターとはリアル世界の自分とバーチャル世界の自分ということもできる。アバターを通して、あちらの世界(バーチャル)とこちらの世界(リアル)を行ったりきたりしているということか。


 ところで、任天堂DSの「トモダチコレクション」というのが流行っているらしい。これは、有名人や家族の似顔のアバターで遊ぶものだ。エキサイトニュースでこんな記事があった。



周囲を見る限り、CMのように「大人の男性同士が一緒にトモコレ」というのは、そうそうありそうにないが、子どもたちはどうなのか。

小学生男子20人くらいが集う場で尋ねてみたところ、
「トモコレ持ってる人!」→半数以上
「トモコレやったことある人!」→8割ぐらい
という結果が見られた。

「お姉ちゃん・お母さんがやってるから」「友達に借りた」などという男子も多いなか、「友達(男子)同士で通信してる」「クリスマスにサンタさんに頼んだ」という男子も複数名!

では、男子はどんな楽しみ方をしているのか聞いてみると、
「友達(男)と家族を作った」(子)
「最初に作ったのが自分とママで、ママが告白してフラれていた」(母)
「クラスの女子は1人だけ作った。好きじゃないよ、作りやすい顔だっただけ」(←ホントか!?/子)
「友達のママを作った」(子)
意外と「クラスの女子」を作った子は少なかったが、「女子と通信してもらった」という子は多く見られた。

ちなみに、有名人などで作ったキャラとして名前が挙がったのは、CMにキャラとして出ていた和田アキ子、バナナマン日村、西川史子先生のほか、「レッドシアター」などの芸人(はんにゃ、ジャルジャル、ロッチなど)、オードリー、嵐、タモリ木下優樹菜マイケル・ジャクソン、さらに「ワンピース」「ナルト」などのアニメキャラもあった。(男子もハマってる!?「トモコレ」事情)


 いわば、オママゴトの世界である。


 そういえば、最近のニュースで、アバターを使ったバーチャル店舗の話があった。これは1月25日のワールドビジネスサテライトの特集だった。



[動画]再燃!仮想空間ビジネス


 ここで紹介されているのが、アメーバピグミート・ミーサンワダイレクト3D店舗の3つだった。


 これも巣ごもり時代の消費風景か。子供も大人も、外に出ず(リアル店舗に行かず)、ネット上でアバターごっこ?


ブログパーツ