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素人だから言えることもある

5月末決着のグダグダ〜普天間とブログ廃止をつなぐもの

鳩山首相とCNET Japan編集部の共通点

 僕は、読者ブログ廃止問題とかけて何と解く?(なぞかけ)で、こう書いた。
普天間問題で悩む鳩山総理と解く

 その心は、

 (住民・読者ブロガー)大反対の中、5月末の結着(リニューアル)を目指す

 決着ではなく、結着と書いたのは、両者とも内容の決定より5月末という期限に重点を置いているからである。しかも、これは4月23日に編集部から廃止のメールをもらって、26日に書いたものだが、その後の約一ヵ月たって、ますますその共通点があからさまになってきた。

対立関係ではないのに、なぜ対立するのか

 それは、コミュニケーションがないということである。鳩山首相の場合、本人が語る前に、周りから発言をして、結局首相の行動を妨げる。そこには閣僚、住民とのコミュニケーションがない。マスコミは、結局、リークに振り回され、住民の反対運動の火に油を注ぐ。

 編集部の場合、23日に個別にメールを出したきり、外に向かってアナウンスしない。出されたブロガーは、疑心暗鬼に陥り、編集部に疑問を持つ。「*この文面の無断掲載、転用はご遠慮ください。」とメールで発言を抑えようとしても、ほとんど意味がない。おかげで、ブログ欄は、「ブログ廃止祭り」と化す。

 わざわざ、こんなナンセンスな結果になるのか。藤代裕之氏の言葉通り、

扱うのが同じテキストや写真とはいえ、紙とネットでは読まれ方が違う。求められる書き方やタイトルの付け方も異なり、紙の「常識」は通用しない。当然だが、違いはコンテンツだけでなく、サービスや技術、ビジネスモデルにも及ぶ。ネットを知らない新聞社員が「本気」になればなるほど、ネットの現場からすれば「迷惑」になりかねないジレンマがある。

などと、あまりうまく行かないのではないかと予想していましたが、当たっていた(理由が新聞社員の「本気」かは分かりませんが)ようです…(「ブログは誰のものか?」CNET Japan読者ブログ問題に思う)

とCNET Japan編集部にとって「痛くもない腹を探られる」結果となってしまった。鳩山政権でも、小沢氏の顔色を伺う民主党員が多数出て、腹を割った対話ができない事態となった。同じように、朝日新聞の顔色を伺う編集部員が続出したなんてない事を願う。

ブロガーという新聞にとって扱いにくい存在

 新聞にとって、ブロガーと言うのは扱いにくい存在ではないのか。藤代氏は、読者ブロガーを「ライターよりファン」(日経新聞5月11日)と書いているが、そもそも新聞にとってのファンとは購読者であり、編集方針通り書いてくれるライターであるはずだ。無責任に勝手な事を書き散らすブロガーなど頭になかったのかもしれない。僕は、「朝日新聞が変わるか、CNET Japanが変わるか、ブログについて考える。」で、新聞サイトのブログの扱いについて書いている。当時(2009年7月)は、CNET Japanが朝日新聞に事業継承された時期であり、その特徴を
1.Webサイトといえど、あくまでも購読者へのサービスである。
2.ブログは、記者や編集者の記事の延長であり、ただ見の読者には紙面を提供しない。
3.投稿記事やコメントも、結局紙面に載る関係上、やはり記事であるから当然編集する。
 ともかく、このときのブログの扱いは、購読者のためのおまけ、新聞投書欄の延長として考えていたようである。少なくとも、当時よりは、新聞サイトはより進化していると信じたい。しかし、今回のようなブログ廃止問題が、このような新聞の体質により起きたとすれば、大変残念なことである。
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