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素人だから言えることもある

東北地方太平洋沖大地震と岸辺のアルバム

3月11日に起きた「東北地方太平洋沖大地震」をテレビで見ていると、今回の地震の特徴は大津波だと思った。「阪神淡路大震災」では、ねじれた高速道路や倒れた高層ビル、家屋の火災を思い出すが、大津波で流れる家屋を見ていると、僕はなぜか山田太一のドラマ「岸辺のアルバム」を思い出した。このドラマの元の発想は、多摩川水害だったという。

この水害ってのが、現在から35年前の昭和49年(1974)年9月に現在の東京都狛江市猪方地先の堤防が決壊し、19戸の家屋が多摩川の濁流に呑み込まれて崩壊・流出したという狛江水害(多摩川水害)なのですが、ドラマの最終回で主人公たちが避難勧告ギリギリの中で、母親の「家族の想い出がいっぱい詰まった写真アルバムを持ってきてほしい!」という台詞がタイトルに反映している訳です。

実際、この水害で家を失った人々が家を失った事以外に家族が写った写真アルバムを失った事がとてもショックだったという被災者の話を山田太一さんが受け止め、そこからドラマの構想が生まれたそうです。(実録「岸辺のアルバム」―狛江水害(多摩川水害))

家族の象徴である家を失った人たちが、せめてアルバムを残したいという気持ちが私たちの心に迫ってくる。このブログでは、
ましてや、関東大震災から51年目の9月1日(=「防災の日」)に起きた大水害であったのは皮肉っぽい話ですね。(実録「岸辺のアルバム」―狛江水害(多摩川水害))
と書いているが、今回の東北地方太平洋沖大地震は、東京大空襲(1945年)の3月10日から、66年目の翌日である。
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