ペコちゃん疑惑・2
Miss Palomitaの意外なる結末
現在、銀座で「ペコちゃんミュージアム」なる展示会が開かれている。そこでは、歴代のペコちゃん人形が展示され、グッズ販売やイベントが催されている。僕は、そこでペコちゃんに対する疑問を不二家のスタッフにぶつけるために、尋ねた。 僕は、2年前「ペコちゃん疑惑」というエントリーを書いている。しかし、この段階では、2つの疑惑が残っただけだった。それは、(1) スペインのMiss Palomitaという金髪のペコちゃんそっくりのキャラクターがあり、どちらが本家でどちらが真似をしているかがわからなかったこと、(2) 不二家の社長が、バードアイというアメリカの雑誌の広告をヒントにして作られたということはわかったが、するとペコちゃんとそのバードアイのキャラクターとの商標権問題が出てくるのではないかということだ。
そこで、まず最初にその後に何か資料的なものが出ていないかを調べた。例えば、Miss Palomitaの問題だが、こんなブログが見つかった。
裏づけ記事がないとしても、Miss Palomitaは、わずか数年前から始まったとするならば、当然ながら1950年よりペコちゃんが誕生した歴史からも不二家が本家であることは、ほぼ間違いない。事実、不二家スタッフに聞けば、弁護士を通して交渉している段階だという。ただ、現地に直接の販売網がなく、現実に競合していないので、相手のCHURRUCAも老舗なのでなかなか進展しないといっていた。このスナック菓子メーカーCHURRUCAは1932年創業、
古くからコックのおじさんの顔で親しまれ、
海外にも輸出している老舗。(他の国でも出会えるチャンス有り)
80年代後半から家業を継いだ2人の兄弟が不仲になり、
2人がそれぞれ別々の場所でこのCHURRUCAの名前を語り
菓子製造を続けていたらしいのです。
で、オジサンを使わなかった(使えなかった?)方の派閥が数年前、金髪のペコちゃん=Miss Palomitaをニューフェイスに抜擢したようです。
(但し、その裏づけとなる記事には出会えず)
それが昨年7月、
CHURRUCAの名前とオジサンの顔がオークションにかけられました。
闘争中の兄弟の片方が712万ユーロ(何億だよ?って額です)
で見事落札、長年のお菓子をめぐる兄弟喧嘩の決着が付いたようです。(金髪のペコちゃんの事情)
バードアイの2人の少女たち
「ペコちゃん疑惑」で、最後に缶ジュースの写真を出したが、その広告を見ている「ペコちゃん疑惑」でも引用した遠藤氏(遠藤諭の東京カレー日記・いまの子供は戦争ゴッコしないから組織に弱い?)は、別の広告だという。遠藤氏はブログでわざわざモザイクをかけていたが、ネットで探すとモザイクなしが見つかった。さらに調べていくと、Birds eyeの広告に同じようなポーズをしている3人のキャラクターがいるという。それがこれ。缶ジュースのキャラクターは、左の女の子のようだ。そこで、この三人の名前を探してみる。Birds eyeはゼネラルフーズに買収されたらしく、
1951年製、ゼネラルフーズよりとてもレアなジュースジャーのご紹介です。バード・アイ社(BIRDS EYE)の広告キャラクターとして使われていた可愛い男の子と女の子。名前はMerryとMikeとMinx!舌をペロっと出して、ドリンクを飲んでます♪ミルキーで有名なペコちゃん&ポコちゃんの原型?と言われているキャラクターです。たっぷりジュースやミルクを入れて、楽しいモーニングにいかがでしょうか♪同じイラストがグラス表面に3か所プリントされてます。(アメリカンコレクティブル雑貨店)これによると、ペコちゃんのヒントになったキャラクターはMerryということになる。Minxは缶ジュースの女の子だ。
これらの資料を出して、不二家のスタッフに伺ったところ、もともとは店頭用の人形のデザインから始まっているので、別物として考えているという。店頭用人形といえば、三次元のデザイン。二次元デザインのポスターと比べて似てる似てないと言うのも、おかしな話。現実に、その後にバードアイ(ゼネラルフーズ)がこの同じキャラクターを使った広告もないので、訴訟騒ぎも起こらないだろうし、今さらこのキャラクターを出したらペコちゃんの真似だといわれるだけ。