夢幻∞大のドリーミングメディア

素人だから言えることもある

車はついに家電を越え、パソコンになった

 日本国内のプリウスのブレーキ問題で、トヨタは20万台のリコールを発表した。



トヨタ:プリウスなど、HV20万台超リコール 国交省届け出

 トヨタによると、ブレーキの瞬間的な作動・解除を電子制御しているABS(アンチロック・ブレーキ・システム)が、ブレーキが利かなくなったような違和感を持たせる設定だったという。
 トヨタは当初「構造上の欠陥ではない」として、リコールより緊急性の低い自主改修の一つである「サービスキャンペーン」などによる対応を模索した。しかし顧客から「本当に安全なのか」などの問い合わせが殺到。事態の収拾を図るため、最も厳格なリコールとする方針に改めた。
 リコールに伴い、顧客には郵便や電話などで車両を販売店に持ち込むように依頼する。改修は国内のトヨタ系約5000店全店で受け付ける。
 作業はプラグを差すなどしてプログラムを書き換えるだけのため30分程度で終わるというが、持ち込みが殺到し順番待ちになる可能性もある。(毎日新聞2月9日)


 このままでは、自動車は、自宅のインターネットにつなぐことでアップロードしてプログラム修整するのが当たり前になるのではないかと思った。


 「トヨタが再び敗れる日(改題)」で考えたときは、今まで、特徴だと思ったものが、生産過程が変わったために、まったく違う分野の小さな電機メーカーの参入を許すことになったことであった。



自動車にしてもビデオカメラにしても、日本独自の高いメカ技術は、大変高い参入障壁になっていたのである。ところが、ビデオカメラでは、メモリーカードによって、メカレスになり、自動車では、電池になることで今までの巨大工場が不要になってしまった。


 そしてそれは、家電の道を歩む事だと考えたのである。ハイブリッド車である以上、電機メーカーとの連携ははずせない。ともかく、自動車や家電は完成品であり売りきりである。故障がない限り、メーカーには戻されなかった。


 ところが、今回のように、インターネットにつながれ、アップロードすることになるということは、その自動車は永久に未完成ということになる。つまり、家電を越えてパソコンになったのだ。「デジタル化は避けられなかったのか」でこんな言葉を引用した。



 これらのすべては、もう一つのあまり好ましくない変化とともにやってくる。間もなくテレビとコンピュータの明確な区別はぼやけてくるだろう。それに伴って、コンピュータ世界の病気がテレビ産業にも押し寄せてくるだろう。今までのテレビは、8年から10年、あるいはもっと使うつもりで買われている。そして実際にそのくらい使えた。なんといってもテレビ自体は、30年にもわたってほとんど変わらなかったのだ。しかし、今やテレビはコンピュータのようなものとなり、ほんの2年前に買ったパソコンがすぐに技術的にどうしようもなく古臭いものになるように、テレビも、すぐに古いものとなっていくだろう。新しいモデルはより速いチップ、より大きなメモリ、より高性能なモデム、より拡張性が高いオプションがつくようになるからだ。(ジョエル・ブリンクリー著/浜野保樹・服部桂共訳「デジタルテレビ日米戦争−国家と業界のエゴが『世界標準』を生む構図」アスキー/はじめに(浜野保樹)


 これはテレビとパソコンの話だが、このテレビの部分を自動車に変えてみれば、どのようになるだろうか。


 これらのすべては、もう一つのあまり好ましくない変化とともにやってくる。間もなく自動車とコンピュータの明確な区別はぼやけてくるだろう。それに伴って、コンピュータ世界の病気が自動車産業にも押し寄せてくるだろう。今までの自動車は、8年から10年、あるいはもっと使うつもりで買われている。そして実際にそのくらい使えた。なんといっても自動車自体は、30年にもわたってほとんど変わらなかったのだ。しかし、今や自動車はコンピュータのようなものとなり、ほんの2年前に買ったパソコンがすぐに技術的にどうしようもなく古臭いものになるように、自動車も、すぐに古いものとなっていくだろう。新しいモデルはより速いチップ、より大きなメモリ、より高性能なモデム、より拡張性が高いオプションがつくようになるからだ。


 おそらく、この流れは止まらないだろう。なぜなら、アレほど優位を誇ったテレビ自身が新興国の低価格機に追われ、3Dテレビ導入で付加価値をつけようとしているのだから。


ブログパーツ