夢幻∞大のドリーミングメディア

素人だから言えることもある

777本目のエントリー

素人でなければ続かなかった

2006年12月にCNET Japanで読者ブロガーとして書き始めてから、昨年翼に引っ越し、本日のエントリーで777本目を迎える。今年の11月で、丸五年だ。777本を5年で割ると、1年あたり155本、一か月あたり13本となる。2,3日に1本の割合で書いてきたことになる。自分ながら、良く続いてきたと思う。

プロフィールを除いて一番最初に書いたのは、「脳化社会とWii」だった。
僕は、この時、Wiiという、体を動かして遊ぶことに、今までのゲームの概念をぶち壊す意義を見出そうとした。そして、その延長に書いたのが、2007年6月に書いた、「iPhoneやDSが暗示するタッチメディアの可能性」や「モーション・コントローラ(カメラ)戦争(ホームサーバの戦い・第28章)」で、デバイスがキーボードを離れていく姿を考えている。一方、解剖学の養老孟司氏の唱えた「脳化社会」の話は、現代社会の特徴とも捉えることができる。次の「メディアはなぜ孤立化を好むのか」では心理学者の小此木啓吾氏の「一・五の時代」を取り上げている。

そもそも、このようにあらゆるジャンルに縦横無尽に広がるのが、僕のブログの特徴でもある。それは、CNET Japanの読者ブロガーが、どうしてもIT業界に固まることに関係がある。僕は、文科系であり、CNET Japanにとっては場違いな人間であるからだ。僕は、1%のプロと99%の素人として、こう書いている。

専門家というのは、人生経験のうちわずか1%の世界の中からものを見ているんじゃないか、自分の精通していることなら、誰にも負けない自信があるということですね。でも、それ以外の99%はまったくの素人。僕は、素人ですから、この1%の世界にはとても太刀打ちできない。そこでこの「99%の素人」の部分を使えば、どんなテーマでもこなせるんじゃないか。「1%のプロ」ではたちまちいきづまってしまうけれど、「99%の素人」の部分を使えば、いくらでも発展できる。ただ、問題は、そのプロにもわかる話題じゃないといけないので、調べて書くことに気を使いました。(なぜ過去に学ばないのか)
もし、正確無比な情報を求めるのなら、専門家を集めてくれば良い。文科系の自分が、IT業界のニュースメディアに大量に書き続けるテーマは何か。自分がそこにいるメリットを考えたとき、自分は異色であり、業界素人である。この素人の部分を使えば、どのようなテーマでも書けるんじゃないかと思った。だから、「夢幻∞大のドリーミングメディア」のタイトルの下に小さく「素人でも言えることがある」と書いている。

1000本を目指して消耗品でないブログを書く

僕は、ニュースにコメントの形のブログは避けた。そんなことは誰でも書いているし、ニュースが忘れられてしまえば、検索されないだろうし、そのブログは二度と日の目を見ないだろう。それよりも、ニュースであれば、他のニュースとどう違うか、過去のニュースと比べたらどうかと考えた。そして、過去のエントリーを持ち出して比較することにした。また、映画や本についても同様で、単なる感想は書かず、作者や監督、出演者の生の言葉を探し出して読者のための材料として掲載した。

すべては、未来のエントリーにつながるための資料となるのであり、その場しのぎの文章を書くくらいなら書かない方がましだ。「1000本続ける!」で、こんな言葉を引用した。

いしたに 積み上げを実感されたのって、どのぐらいの時期からですか?
橋本 やはり1000本超えるあたりですねえ。
いしたに 1000本(笑)
橋本 過去ログが何を検索してもひっかかるようになる。自分で書いたんだけど忘れていた知識が見つかって、これは便利だなと。自分データベースです。
いしたに 外部記憶がDBとして機能してくる感というのはありますね。そうか、そのボーダーが1000なのかも。(ブログは1000記事を超えると何かが変わる/橋本大也さんのブログ論(第11回)
今の調子でいけば、あと1年半で1000本となる。その頃になると、自分も何かが変わるのかもしれない。


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