組織は理屈、ネットは感情(ネットによって加速される公私混同・4)

あらゆる組織は理屈で出来ている

人間と人間が集まって組織を作る。会社組織にしても国家体制にしても、組織内部の上下関係は、組織外には通用しない。それは組織が理屈で出来ている証拠である。たとえば、男は理屈で動くが、女は感情で動くでも、こう書いている。

組織というのは、理屈の産物だ。その人物を判断するには、名刺を見てその会社でどこの役職についているかを見て判断する。会社の役職というのも、簡単に言ってしまえば、経歴や学歴の結果である。それぞれの会社の理屈で、その役職に就いたのである。

マスメディアがユニークなのは、理屈の塊である組織でありながら、一つ一つの感情を取り上げて増幅するという役割を担っていることだ。これは、国家体制にとって都合がよい仕組みだ。マスメディアを握ってしまえば、国民を自分たちの考えている方向に誘導できるからだ。

インターネットは感情である

インターネットの仕組みには、組織が介在しない。個人の感情がそのまま世界中に流れてしまう。感情増幅装置という点では、マスメディアに似ているが、そこには理屈が存在しない。このままでは、前項「理屈は感情に勝てぬ」のタイトル通り、感情にそぐわない(インターネットに合わない)あらゆる組織が崩壊する。

現在起きているのは、旧来の組織の解体である。インターネットに適した組織を見つけ出さない限り、今のような混沌状態は長く続くだろう。