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素人だから言えることもある

電子書籍の罠

本をどういう形で売ればよいのか

 AV Watchなどのライターである西田宗千佳氏のツィッターをフォローしていると、こんなツィートがあった。
西田宗千佳( @mnishi41 )氏の電子書籍革命の真実 未来の本 本のミライ http://ow.ly/3rUG8 を購入ー。この本はやっぱ電子書籍で読むのが楽しい(はず)なので、購入者配布のPDFをkindle用に変換して読んでます。http://ow.ly/i/6xYv
(http://twitter.com/#!/flagyx/status/16865617369899009)

@flagyx ご購入ありがとうございます! コンテンツがお手元に届いたら、あとはもうお好きな形で読んでいただければ、著者としてはオールオッケーです。データはそのまま読んでいますか? それとも文字サイズやレイアウトなどを変更して読んでおられますか?(http://twitter.com/#!/mnishi41/status/16866162943991809)

 昨日12月20日は、西田氏の「電子書籍革命の真実 未来の本 本のミライ」の発売日である。サービスとして、全ページが載っているPDFがついている。これは、電子書籍で読んでもらおうというサービスである。ところが、この事をいいことにして悪用している人がいるというのだ。
うーーーーん! これだけは許したくない。Amazonを見たら、拙著からPDFダウンロードのコードだけを抜き出し、本の方を売りに出している人がいる。買っていただいたものはどう使っていただいてもいいのですが、それはあまりに切ない。そういうことが広がると、PDFを配る人が減りますよ。(http://twitter.com/#!/mnishi41/status/16868414026948610)
 確かにamazonを見たら1500円の新品と中古の本(1000円程度)が並んでいる。
だってさ、今日は発売日ですよ。中身があればいいとはいえ、いきなり紙の方は売るって、どうよ。著者としては良かれと思って全文ダウンロードのサービスを用意しているのですから、せめて意を汲んでほしい、というのは本音です。(http://twitter.com/#!/mnishi41/status/16868697012441088

本音を言いましょう。裁断した本を売るのも、僕は感心しません。それは銭金の問題ではなく「かっこわるい」と思うからです。自分のために買って、自分のために形を変えてしまったものを売るって、あまり粋な行為とは思えませんね。(http://twitter.com/#!/mnishi41/status/16872184215506944)

私が言っているのは真義の問題です。今日はこの本の発売日ですよ? RT@mnishi41 電子書籍関連ではこの辺も問題、売ること自体は規制できないようですが... http://bit.ly/f34vaf 「断裁済」でオークションで売られる本(http://twitter.com/#!/mnishi41/status/16872774102425600)

 確かにリンク先では、「断裁済」の本がかなり安く売っている。おそらく、自炊業者が売っているのだろう。
そうなって欲しいと思います RT @tomotti: 紙の本と電子書籍が同時発売する時代になれば、裁断した本を売るような残念な輩も減るのかなぁ・・・(http://twitter.com/#!/mnishi41/status/16876773702635521)

もちろん、厳密に言えば「データを廃棄しないなら売るべきでない」とは思います。でもリッピングの場合、事後も(当然)形はまったく変わらないわけで、しょうがないだろうな、と。RT @Shinskys: リッピングしたCDを売るのって☓?^^;( http://twitter.com/#!/mnishi41/status/16878560291590144)

その点はとてもゆゆしき話で、かっこ悪いことだと思います。RT @emutyworks: @mnishi41 発売日に、という話であればコピーしやすいPCゲーム/CD/DVDなどはあたりまえのように発売日に中古が出回ります、ほんとにヒドイ事になってますよ...
(http://twitter.com/#!/mnishi41/status/16879482648403969)

楽しんでから中古に売るのは全然かまわないんです。それは買った人の権利ですから。でも、コピーして売るのは違う。最終的に自分達の楽しめるコンテンツを失わせていく行為である、と認識して欲しいんですけどね。(http://twitter.com/#!/mnishi41/status/16880059218403328)

 新たなデバイスが登場するたびに、こんなことが繰り返される。同じ時期に、佐々木俊尚氏が「ITニュースの読み方」という本を出した。これは、iPhoneiPad用に対応したもので、紙の本は作られない。いわばitunesストアと言う単独書店で出ているようなものだから、紙とダウンロードコンテンツを同時に発売している「電子書籍の衝撃」ほどは売れないかもしれない。

 「電子書籍の衝撃」は最初、110円と言う低価格(ダウンロードコンテンツ)で売り出し、紙の本の発売時に定価の1000円にした。そのため、爆発的に売れた。だが、itunesストアだけでは、そこまではいかない。現段階では、どうしても紙の本の方が知名度が高いのだ。

 このように、紙の本主体の客層と、電子書籍の客層、パソコンでPDFをダウンロードする客層と、3種類の客層があり、それをどのように自分の本に結び付けるかが問題になってくる。

ゲームのコピーと電子書籍

 そもそも、書物が電子コンテンツになった瞬間から、コピーの宿命から逃れられなくなったのではないか。例えば、コピーで苦労しているゲーム業界ではどのように対応してきたか。オールアバウトのゲーム業界ニュース「何故ニノ国は値崩れしそうなのか」にひとつのヒントが見えてくる。DSソフト「ニノ国」は、マジコン対策に「マジックマスター」なる魔法の本をつけているという。
実はこのマジックマスターという本、マジコン対策ではないか、と言われています。マジコンとは、ゲームデータをコピーして使うことができるツールですが、商品を買わずに違法にコピーしたゲームデータで遊ぶユーザーがいることで大変な問題になり、販売業者などを相手にした訴訟も起きています。

こういった状況に対し、マジックマスターという本は意味を持ちます。何しろ、この300ページ以上もある立派な本がなければゲームを攻略できないとなれば、マジコンでコピーしたゲームだけを持っていても意味がありません

マジックマスターはコピーしたりインターネットなどに内容を転載することを禁止していることからも、マジコン対策であることがうかがえます。つまり、ゲームをデジタルデータだけではなく、物理的な本にまで広げて作ることで、マジコン対策の一環とした、という側面がマジックマスターにはありそうです。(何故ニノ国は値崩れしそうなのか)

 本の場合、大量印刷なら安くつく。だから、60万部も印刷したのだという。だから、値崩れを起こしたわけだが。ともかく、これは、いままでの発想と逆である。CD、DVDなどのパッケージ商品は、パソコンでコピーされるので、将来はダウンロード専用になっていくだろうといわれている。そしてモバゲーやGREEなどソーシャルゲーム業界が儲かっているのはそのためである。だからといって、パッケージソフトが減っているわけではないし、ショップが生き残るためでもあるが。そのため、
コピーしやすいPCゲーム/CD/DVDなどはあたりまえのように発売日に中古が出回ります、ほんとにヒドイ事になってますよ...
という状態になっているのだ。もちろん、電子書籍やゲームはダウンロードに向かうのだろうが、その動きは始まったばかりだ。かといって中古販売を禁止することもできない。そこで、レベルファイブは、マジックマスターと言う魔法の本をつけたわけである。これで2つのものがしっかりと結び付いたわけだ。

 西田氏も、紙の本とPDFを完全に独立したものにしたために、こんな問題になったのかもしれない。第一部は紙の本で、第二部は電子書籍でと(そうすると、電子書籍のプラットフォームが売れる)でもしたほうが良かったのか? でも、それじゃ紙の本は売れないな。ノーベル賞ではないが、まったく違ったものを結び付けるクロスカップリングのアイデアが必要だ。
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