夢幻∞大のドリーミングメディア

素人だから言えることもある

現代日本人の心理

失望の構造(悲しみが希望に変わるとき・4)

「誰でもよかった」の意味 最近、通り魔殺人事件が多発している。例えば、地下鉄東陽町駅前の事件。 19日、東京・江東区の東陽町駅の前で通行人ら4人が男に刃物で次々と刺されてけがをした事件で、逮捕された元暴力団員の男が意味の分からない話をしてい…

変化への抵抗~なぜ誰も希望を求めないか

TPP問題を見ていると、日本とは今の状態を変化させることになんと抵抗の強い国民性なのだと思う。前項福島漂流と日本沈没(悲しみが希望に変わるとき・3) で、 誰かが変革してくれるのを待っている間は希望が生まれない事を示している。 と書いたり、「NHK×日…

福島漂流と日本沈没(悲しみが希望に変わるとき・3)

このエントリーは、「大切な人を亡くすということ」、その続編「悲しみが希望に変わるとき」「誰もが大切な人に (悲しみが希望に変わるとき・2) 」の福島編である。 震災後2年の中折れ現象 今日、東日本大震災から2年目の3月11日である。しかし、なかなか復…

体罰も力は正義(強いアメリカと強い日本・3)

前項力への幻想(強いアメリカと強い日本・2) において、一神教の「力は正義」について考えたが、振り返って日本ではどうか。現在大阪の桜宮高校の体罰問題で体育指導方法でもめているが、これもまた「力は正義」ではないのか。指導教諭が体罰をすることによ…

テレビのツィッターから批判しか聞こえないのはなぜ?

失敗者の声ばかり聞こえるツィッター最近、テレビのアプリにニコニコ実況がついているので、放送と一緒に見ている。視聴者がどのように見ているかわかるし、一人で見るよりも意外な情報が手に入るからだ。それでも意図した情報を手に入れることはあまりない…

「楽観バイアス」と黒澤明「生きものの記録」

ためしてガッテン!の「楽観バイアス」年末から新年にわたってWOWOWで黒澤明の全作品30本が放送される。夏にも放送されて何本か録画した。その中で12月30日に放送される「生きものの記録」をとりあげてみたい。この作品は、黒澤作品でも無名に近くほとんど知…

踊る大捜査線ファイナルの2つの言葉(ネタバレあり)

踊る大捜査線ファイナルを見てきた。室井、青島の2人の言葉が記憶に残る。 一つは、柳葉敏郎演じる室井慎次の言った「組織の中にいる人間こそ信念が必要」であり、織田裕二演じる青島俊作の言った「正義を守るには胸に秘めておくくらいがちょうどいい」とい…

理屈は感情に勝てぬ(ネットによって加速される公私混同・3)

NHKスペシャル「出生前診断そのとき夫婦は」を見た。解説には、妊婦が必ず受ける超音波(エコー)検査。ここ数年その機械は飛躍的な進歩を遂げ、これまで‘生まれるまで分からない’とされてきた胎児の病気や障害が、詳細に分かるケースも増えてきた。更に、こ…

もっとパラリンピックに目を向けよう・2

これは、もっとパラリンピックに目を向けようの4年ぶりの続編。これを書いたのが、2008年の北京オリンピックの時だった。今回のロンドンオリンピックでも放送状況はあまり変わらない。毎日、NHK総合とEテレで45分だけダイジェストが流される。乙武洋匡氏がこ…

誰もが大切な人に (悲しみが希望に変わるとき・2)

悲しみの先にあるのは怒りとあきらめ佐々木氏のツィート生活保護世帯の子供たちの実状。家庭での居場所も学力も、数多くの「あたりまえ」を最初から奪われている。/貧困の世代間連鎖は止められないのか 「江戸川中3勉強会」25年目の夏 http://bit.ly/N4FTxF…

悲しみが希望に変わるとき

8月15日にアジアが反発する中国・台湾・韓国などと日本の領土問題が再燃している。わざわざこの時期を選んでという気がしないでもない。考えてみればわかることだが、日本のメディアがこのシーズンで放送する番組内容を見れば、ほとんどが戦争加害者の立場と…

大切な人を亡くすということ

死んで初めてその大切さを知る こんなブログを読んだ。末期がんの彼と結婚した女性の話。ブログの作者は、最後にこんな文章を書く。「愛する人の死を具体的に想像することはとても大事なのではないか」ということです。 これはとても難しい事だし、すごい想…

シャーロックとダークナイト・ライジングの奇妙な共通点(ネタバレあり)

ラストの墓石8月5日、BBCのドラマ「SHERLOCK」の第2シリーズの最終回「ライヘンバッハ・ヒーロー」を見た。ストーリーの元は、コナン・ドイルの「最後の事件」。原作のストーリーの結末は、その後の調査で、ホームズと教授は格闘の末に滝壷へ転落したのだろ…

いじめられっ子の方がイノベーターになる可能性が高い(日本人はキャパシティが落ちている・3)

いじめられっ子の利点前項キャパシティの広い人を作るで考えたのは、単純にいじめによる犠牲者を減らすことでいじめのない関係を作ることではなく、実は、いじめられることに何か理由があるのではないかと思ったからだ。そういうことを書くと、いじめられる…

キャパシティの広い人を作る(日本人のキャパシティが落ちている・2)

最近、放送されているミステリー作品、NHK BSの「SHERLOCK 」や、映画「アンフェア」の雪平夏見、テレビ朝日「相棒」の杉下右京などを見ていると、彼らはチームワークなどよりも単独で行動する。雪平などは、仲間を信じていない。杉下は、警察仲間から、遠ざ…

日本人のキャパシティが落ちている

世の中の地盤沈下連日報道されているいじめ問題を考えていくと、なぜか芸能人の生活保護問題がオーバーラップしてくる。どちらも、ネットの反発が火に油を注いでいる点で共通点がある。NPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」の事務局次長の湯浅誠氏は…

マジョリティ憑依によるいじめの断罪

いじめっ子をいじめるというマジョリティ憑依大津の中二自殺事件、ネットではすでに名前が特定されている。これなどは、教室の中の閉鎖的ないじめが一挙に公開処刑と化してしまったことになる。マジョリティ憑依に関しては、「マジョリティ憑依」が多すぎる…

人間はマス(集団)の一部になると性格が変わる。

この言葉は、前項新聞の中の「マジョリティ憑依」でとりあげたドナルド・キーン氏の言葉だ。オウムにしても民主党にしても、一人一人はまじめで信頼性もある。ところが、マス(集団)に所属すると人が変わってしまう。これは、ドナルド・キーン氏は日本人の何…

新聞の中の「マジョリティ憑依」

今日の朝日新聞から今日、6月20日付けの朝日新聞を読んでいると、新聞の端々から日本人の持っている「マジョリティ憑依」が浮かび上がってくる。たとえば、1面は、「民主、党内調整打ち切り」「増税修正案、3党提出へ」 しかし、日本の政治家は相手を説得し…

「マジョリティ憑依」と週刊誌ジャーナリズム

週刊新潮・齋藤十一氏佐々木氏から、「みんなが」と勝手に「幻想の多数派」を代弁する人たちが増えている。/「マジョリティ憑依」が多すぎる - 夢幻∞大のドリーミングメディア http://bit.ly/M0uknO(https://twitter.com/sasakitoshinao/status/20942347591…

「マジョリティ憑依」が多すぎる

ひとつの事件が差別を作る最近のネットの一連の反応を見ていると、佐々木俊尚氏の言う「マイノリティ憑依」ではなく、いわば、逆の立場であるマジョリティからの発言が増えていると感じられる。「聖域を妄想する現象の結末」というブログでは、元はといえば…

「新型うつ」の無理解と不愉快

新型うつと、フリーライダーと社内失業者「NHKスペシャル 職場を襲う "新型うつ"」の放送以降、評判を見ると、ネガティブな意見が多い。たとえは、NHKスペシャル 職場を襲う "新型うつ"のtogetterを見ればわかる。しかし、これらのツィッターがなぜこんなに…

抜き書き「NHKスペシャル 職場を襲う "新型うつ"」(2)

<スタジオ> 江川紹子(ジャーナリスト) よろしくお願いします。NA 現代型ともいわれる新型うつ、これにどう向き合えばいいのか。専門家、そしてこのテーマに関心を寄せる企業経営者や若者たちと議論することにしました。江川 あの尾木さん、教育問題、ずっと…

抜き書き「NHKスペシャル 職場を襲う "新型うつ"」(1)

4月29日に「NHKスペシャル 職場を襲う "新型うつ"」という番組が放送された。これもまた興味深い現代病だ。今回も2回にわたって書き起こしてみる。 解説にはこうある。今、企業にとってうつ病を中心としたメンタルヘルスの問題は緊急の課題となっている。特…

出来る人の周りは疲れる

アゴラで、石井孝明氏の「頑張らなければいけない」空気に、人が組織で取り囲まれる怖さ-渡辺美樹氏、木村剛氏を観察した私の経験からという記事を読んだ。ワタミの渡辺美樹氏や日本振興銀行元会長の木村剛氏の話である。渡辺社長についてこんなことが書いて…

震災から1年、日本人は何を学び何を見失ったか

我慢と頑張る3.11の東日本大震災から1年。テレビでは、震災特集のオンパレード。1年もたつのに、復興は進まない。東北人は、我慢強いといわれる。また、人々がかける言葉は「がんばれ」と。テレビメモ「怪獣」と「我慢」(3)雑感・「我慢」編で、「我慢」と「…

コミュニケーションツールがコミュニケーションを破壊する

コミュニケーションは外から見えることたとえば電話がそうだ。昭和30年代、各家庭には、一台の黒電話が電話台の上に電話帳と一緒に置かれていた。そこに置かれていると、家族の誰が電話を取り、どんな話をしているか筒抜けになる。現代では、携帯電話が当た…

「三丁目の夕日’64」と「麒麟の翼」をつなぐテーマ「コミュニケーションのない家族」(ネタバレあり)

不器用な父子映画「ALWAYS三丁目の夕日’64 」と「麒麟の翼」を続けて見た。コメディとミステリー、形式は違うが、メインテーマが似ていると思う。家族の中で、子供が何を考えているかわからない、親が何を考えているかわからない。三丁目の夕日では、その食…

ユニクロと岩波書店〜信頼社会の発想と安心社会の発想

今日の夜7時のNHKニュースで、企業の就職の発想の違いが明らかになった。国内外から多様な人材を獲得しようと、大手衣料品チェーンのユニクロは、来年度から国籍など関係なく1年を通じて、随時社員を採用することになり、3日、就職希望者を対象にした説明…

安心が信頼を破壊する(「見えないから安心」と「見えたから不安」・6)

コミュニティから逃れられない日本人「なぜ日本人は説明がヘタか(「見えないから安心」と「見えたから不安」・4) 」や「なぜ、日本人は寅さんにあこがれたか(「見えないから安心」と「見えたから不安」・5) 」で学んだのは、企業というコミュニティ内は安心…