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素人だから言えることもある

「もったいない」と食品偽装

 流行語になった言葉に「もったいない」という言葉がある。ケニアのワンガリ・マータイさんの来日で、日本古来の言葉「もったいない」が再び見直されたのである。そのたびに、流されるのがコンビニの弁当の処分の風景である。賞味期限前には捨てられるという。

 それから、去年から今年、事件になったのが「食品偽装」問題だ。産地の偽装、食品そのものの偽装はとんでもないが、一番多かったのは、賞味期限のラベルの貼り替えである。いってみれば、メーカー側は「もったいない、まだ食える」と思って貼り替えたのだろう。消費者から見れば、そんなことをせずに、賞味期限切れの食品は半額で売ればいいのにと思ってしまうのだが。なぜ、そういうことができないのだろう。

YAHOO知恵袋 にこんな回答があった。

●コンビニでは期限1時間前に下げますが、値引き販売を行えば、そこを狙うお客様のみとなり、通常販売で売れなくなります。


●食中毒になって問題になるほうが、そのコンビニにとってダメージが大きいのです。作りすぎずに品薄になると、お客さんが減るし…苦肉の策でしょうね。

●多分、大規模な不買運動でも起きない限り、解決はしないと思います。コンビニの便利さを享受しつつ、捨てるのはもったいない、って言うのは矛盾しています。それは表裏一体だからです。

 無駄を承知で成り立っているのは、食品メーカーとて同じである。食品は季節商品である。特に、観光地の名産は、その上下の幅が大きい。作りすぎて売れないよりも、売れるはずなのに数が足らないのを恐れる。そのことはライバルメーカーの売り上げを増やすことになる。そのため、食中毒の危険もあるのに、賞味期限のラベルの貼り替えをしてしまうのだ。また、一店舗で営業しているのなら、ある程度の調整も可能だが、多くのチェーン店を持っていると結局、作りすぎてしまう。有名な大手メーカーが多かったのも、このような理由があったのではないだろうか。

 食品会社偽装の歴史 というサイトに消費者にもこんな対応をしてほしいということが書いてあった。

品切れを大目に見るようにしましょう。

最近の偽装では卸業者によるものが目立ちました。利益を稼ごうとの魂胆もあったでしょうが、小売店からの発注数が確保できてないので他のもので偽装して納品するといったケースもあります。

消費者は目当ての品が切れていた場合、小売店に苦情を言います。

小売店は品物があれば売れていて利益が得られるし、消費者からの苦情も避けたいので、卸業者に発注数を必ずそろえるよう求めていることが偽装を生み出したといえます。

品切れの場合はメニューを変更して別のものを購入するようにしてはいかがでしょう。 生鮮物は加工品のように需要に合わせて作り出すことはできないのです。

 このように、メーカー側の努力でもどうしようもないことも多い。特に、最近のメディア側の「食品偽装」ブームのおかげで次のターゲットに狙われれば、風評被害で大ダメージになる。単純に「もったいない」では、食品偽装は防げないのである。
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