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素人だから言えることもある

グーグル監視社会とグーグル八分

 前項「グーグルの語る地球監視社会」で、グーグルCEOの発言を引用したが、そこには大きな前提条件がある。それは、グーグルがあくまでも公平無私な検索サイトに徹するという条件である。もし、それが成り立たなければ、グーグルは「ダークサイドに堕ちているのはグーグルか、マイクロソフトか」で語っているようにグーグル自身がダークサイドに堕ちていると断定せざるを得ない。

 公平無私なサイトとはどんなものであろうか。「メディアは信じるものではない」で引用した「メディアの法則」で僕はこんなことを書いた。

1、公平なメディアは存在しない。

制作者が公平さを心がけていてもメディアは偏向する。少し偏向するか著しく偏向するかの違いしかない。

2、メディアを信じてはいけない。

メディアは信じるものではなく比較するためにある。良書だけ読めばよい大人になるわけではないように、良質といわれるメディアでも比較するものがなければどこが良いのかわからない。さまざまなジャンルのメディアに触れてこそ判断ができるのである。

 「検索サイト」はメディアかと言うものがいるが、単純に検索ランキングを表示するだけで、ユーザーはそれを喜ぶものだろうか。グーグルの独特のアルゴリズムが、読んでいるユーザーに説得力を与えるとしたら、そこに立派にメディアとしての機能があるといわざるを得ない。玉石混交の中から「玉」を選び出す力。それが検索サイトの評価を与える。グーグルの理想が「世界中すべての情報を検索可能にし、指先一つで呼び出せるようにする」(オリジナルアサヒコムはリンク切れなのでhttp://blogs.yahoo.co.jp/yqsbc547/48272306.html"から)ならば、我々ユーザーはグーグルの眼を通して世界を見ていることになる。これはグーグルは神の視点に立ったことになる。言い換えれば、「バベル」と「スパイダーマン3」の2つのダークサイドで語った「バベルの塔」に立ったようなものである。

 マイクロソフト4月の検索市場でシェア低下--米調査によれば

Microsoftの4月のウェブ検索市場シェアは、3月の10.1%から減少し、9%となった。一方Googleは、3月の53.7%から増加して55.2%となり、さらに優勢を強めた。Yahooのシェアは3月の21.8%から微増し、21.9%であった。
 少なくとも、全米の中では過半数の地位を維持している。そのことがグーグルの正しさを意味していることにはならないが。一方で、中国のグーグルでは中国政府の意向に対応している。つまり、グーグルは決して公平無私な検索サイトではない。そうなると、日本国内ではどうか。

Livedoorニュースに次のような記事が載っていた。

気になるトレンド用語】ネットから存在が消える!?みんなが恐れるグーグル八分とは?

グーグル八分とは?

検索エンジンのグーグルで、本来なら上位に表示されるはずのサイトが、何らかの理由によって検索結果として表示されない状態を指します。

原因は、検索エンジンスパムなどの妨害行為がある場合や、各国の法律に照らし合わせて違法と判断された場合など、理由はさまざまですが、意図的にグーグルの検索結果から排除されます。したがって、ユーザーは該当するサイトを検索できないようになってしまうのです。また、問題がないと思われるサイトも意図的に検索結果から除外されることがあり、検索結果が収益に大きく影響する企業などでは死活問題となります。

このグーグルによる行為を“村八分”になぞらえてグーグル八分と呼ぶようになりました。

 グーグルに都合のよいことは検索サイトに載せて、都合の悪いことは載せないということは、ユーザーの知る自由を削減することになり、そのことは表現の自由を規制することになる。企業は大きくなるたびに、理想が小さくなり、現実に沿わせてしまう。ましてや、検索サイトは複数あってこそ、初めて現実を知ることができる。たった一つになってしまえば、それは検索サイトではない、かつての大本営発表と同じになってしまうことを我々は肝に銘じなければならない。
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