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素人だから言えることもある

今、問われているのは人間らしい生き方だ

 今、起こっている雇用の不安や少子高齢化の問題を一挙に解決できるのは、EUが奨励している「フレキシキュリティ」(「柔軟性」を意味するFlexibilityと「安定、保障」を意味するSecurityを掛け合わせた造語)だけである。たびたび話題になりながら、それが不可能なのは、すべての価値観を損得で考えているからだ。

フレキシキュリティの導入によって、不安定雇用が減少し、経済は成長、出生率も回復したデンマークとオランダ。(デンマークとオランダが先鞭、EUが目指す柔軟な労働市場と雇用保障(1) )(簡単に、ワーク・シェアリングと言うけれど)
を達成するには、
職業訓練の場は、国の予算で運営されているが、学費及び交通費は、企業側の負担

消費税は、生鮮食料品等を除いて19%(生鮮食料品等は6%)

所得税及び社会保険料の世帯当たりの負担は、日本の約2倍。(ワークシェアリングとフレキシキュリティ(3)) (簡単に、ワーク・シェアリングと言うけれど)

であり、正社員の収入もワーク・シェアリングのために当然下げざるを得ない。つまり、現状を維持することすら、不可能なのである。自分の既得権を守ることに執着し、いつの間にか本来の目的「不安定雇用が減少し、経済は成長、出生率も回復」なのをすっかり忘れているのが今の日本である。

 僕は次の言葉をささげよう。

南太平洋にこんな小話があります。先進国の人があくせく働いているのを見て、南太平洋の住民が聞きます。「なんのためにそんなにあくせく働くのか」と。すると先進国の人間は「こうしてカネをかせぐのだ」と答えます。南太平洋の住民は「そんなにカネを稼いでどうするのだ」と聞きます。先進国の人間は「こうやってカネを稼いだら、そのカネで毎日海に来てゆっくり過ごしてやるんだ」と答えます。南太平洋の住民はいぶかしがりながらさらに聞きます。「我々はカネを稼いでいないが、毎日海に来てゆっくり過ごしているぞ。そのままこの生活に加わればいいじゃないか」とオチがつきます。(「世界から貧しさをなくす30の方法」田中優ほか編)(責任感が強い人ほど長生きできない日本のシステム)

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