夢幻∞大のドリーミングメディア

素人だから言えることもある

PS3、来年からテレビ番組配信

It plus によると、

 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は据え置き型の家庭用ゲーム機「プレイステーション3(PS3)」にインターネットで番組を有料配信するサービスを来年初めから世界で始める。ゲームの内容と連動したドキュメンタリーなどハイビジョン画質の映像をテレビでみられる。

(中略)

SCEの新サービスはPS3を持ち、ネット接続サービスに加入していれば誰でも利用できる。PS3のネット接続機能を使ってダウンロードした動画をハードディスク駆動装置に蓄積。テレビでハイビジョン級の高画質として再生する。

 さらにCNET Japanの「ソニー、PLAYSTATION StoreをPCやPSPのユーザーにも開放」にも
 ソニーは米国時間11月20日、PLAYSTATION Store(ゲームやその他のコンテンツをダウンロードできるオンラインショップ)をPCユーザーにも開放すると発表した。今後このストアはソニーにおけるトップエンドのビデオゲームコンソール「PLAYSTATION 3」のユーザーだけの場所ではなくなる。  またソニーは、今回の措置によって「PlayStation PortablePSP)」のユーザーも同ストアからゲームをダウンロードできるようになると述べている。こうしたゲームにはPLAYSTATION Storeだけでしか入手できない「クラシックな」PlayStation用のゲームやPSP用の一連の新作ゲームも含まれる。発売済みのPSPゲームも入手できるようになる。
 この措置は、当然、米国だけの措置ではない。日本のPLAYSTATION Storeでも可能である。

 これら一連の記事は、日本も8月のSCEヨーロッパ(SCEE)と同じ道をたどりつつあることを意味している。僕は、「PS3のホームサーバ時代が始まった」で

PS3ホームサーバ化計画

SCEE、PS3のHDDにデジタル放送を録画する「PlayTV」を発表

 欧州のデジタル放送規格であるDVB-Tに対応した、ダブルチューナ内蔵のチューナユニットをPS3にUSB経由で接続することで、PS3のHDDに1080pのデジタル放送を録画/再生できるようになるというもの。受信中の番組や録画したコンテンツは、リモートプレイ機能を使用し、PSPで遠隔視聴もできるという。

  また、録画した番組をトランスコードし、USBケーブル経由でPSPに転送。屋外などでPSPで番組を楽しむことも可能になる。(動画)

 もちろん、今回の日本の措置は、日本のテレビに配慮してチューナーなどは用意されていない。しかし、さらに一歩、ホームサーバに近づいていることには間違いない。

 これらの対策は、ちゃんと、久夛良木氏の講演「PS3が創るリアルタイムコンピューティングの未来」で言及している。

 ネットワークで配信(再配信)可能なコンテンツには、ゲームの他にも、映画・音楽、許諾を受けた放送番組、あるいは個人が撮影した膨大な数の写真や動画などがあるだろう。今後、家庭において「プレイステーション 3」自体がホーム・サーバーとなり、他の携帯機器やネットワーク接続されたデジタル家電機器、さらにはパソコンにも、ゲームや映像や音楽を配信することも可能になる。

(中略)

 ネットワークの双方向性が高まった結果、ユーザーは従来の一方的な受身の存在から、急速に自らが情報の発信者に変貌しつつある。現在は埋没しかけている異才やクリエータたちも、既存の枠組みやメディアの柵を飛び越えて、ユーザーに直接訴えかける場を求めている。ユーザーも直接、こうした隠れたクリエータや同好の士を探し求めようとしている。より多くのクリエータがネットワークを介して積極的に参加できる仕組みをつくり、そして多様なコンテンツに、より多くの人が触れることのできる世界の実現を目指して、「プレイステーション 3」で積極的に挑戦していきたい。

 CNET Japanは「しかし、今回の措置によってどれだけ売上高が上積みされるのかは誰にもわからないし、たとえ売り上げが増えたとしても、ストアを拡張するための諸経費をどのように相殺するのかも不明だ。」といささか否定的だが、講演の後半にあるように、PCやPSPに手を広げたのは、ゲーム層の拡大と共に、クリエイターの発見のチャンスを増やしたいと思うからである。それはゲームに限らず、トフラーのいう「生産消費者」(消費者から生産消費者へ)の発見ということである。

 一見すると番組配信は、単なるレンタルビデオのネットワーク化にも見える。だが、大きく違うのは受け手と作り手がインターネットを通して物を発信しあうことができる新時代に移り、受け手(消費者)が容易に作り手(生産消費者)に交替できる環境が整ったということである。
ブログパーツ