夢幻∞大のドリーミングメディア

素人だから言えることもある

地震とオリンピック

(1)メディアはネガティブを好む

 「メディアは人間を幸せにしたか」や「メディアはやっぱり屈折する」で書いたことはメディアの特性を現している。発言される言葉のネガティブな部分を拡大して伝えていく傾向がある。

(2)地震とオリンピックの共通点

 中国の四川で大地震が起こり、ミャンマーでサイクロンが起こった。いずれも何万人も死者が出ているという。大規模な災害とオリンピックの共通点がある。それは、一定の期間、世界の注目が集まるという点だ。オリンピックが自国の力を示すポジティブなニュースだとすれば、これらの災害情報は、ネガティブなニュースである。ミャンマーも中国も、人的支援を拒否していた。それは、その国の政府自身が災害の規模を正確に把握する力がなかったこともあるが、人的支援を受け入れることは、海外のメディアを国内に入ることを認めることだ。そのため、ネガティブな情報を世界に広めてしまう結果となる。それは、同時に、国民たちの動揺を生み、一挙に政権の基盤を危うくする。

(3)災害報道はネガティブ情報か

 しかし、そもそも自然災害はその国にとって隠しておくべきネガティブ情報なのだろうか。むしろ、国営メディアが、本来伝えるべき安全情報を隠すことで、それぞれの地域は分断され、被害を拡大していることに拍車をかけているのではないだろうか。知識の共有こそ、遅れていた安全管理を進める唯一の方法である。情報の公開なければ、支援を受ける資格はないのだ。中国がオリンピックの道を歩み始めたときすでに、国営メディアによる管理統制など世界には通用しないことを思い知らされたはずであるから。
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